【カタールを語る Part3】たった3分で書けた記事 日本代表を心から応援してくれるアジアの人々

スポーツ報知
1人で飯を食べていたら、試合終わりのエクアドル人サポーターに誘われて写真撮影

 1つ、文章をご紹介したい。W杯期間中、我々カタール特派員は日々交代で「あれこれ語~る」という日記テイストの記事をスポーツ報知紙面に書いてきた。

 こちらは日本代表が決勝トーナメント1回戦でクロアチアに敗れた翌日、私が書いた記事である。

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 記者も人間である。というか、日本人である。客観性を保ちつつも、本心は悔しい。勝ちたかった…。

 さて、読者の皆さまにお伝えしたいことがあります。

 ここカタールは、アジア各国からの出稼ぎ労働者が全人口の8割以上を占めています。ホテル従業員、レストラン店員、タクシー運転手…。1日を過ごすだけで、様々な国にルーツを持つ人々と交流することになります。インドやパキスタン、ネパールなど、アジアの国々からの出稼ぎが大半です。

 彼らは母国がW杯に出られない分、アジアの国を一生懸命に応援するんです。「オールアジア」という認識で。中でも日本は大人気。ドイツ戦後はたたえられ、コスタリカ戦後は同情され、スペイン戦後は崇拝され。クロアチア戦後は励ましてくれました。

 この国に来るまで、知りませんでした。日本の活躍を願っている人が、海の向こうにこんなにもたくさんいることを。日本代表って、アジアの希望みたいなところがあるようです。歩みを止めずに、頑張らねば。

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 1つ裏話をすると、この文章は書くのに要した時間は、たった3分だった。スラスラと書けた。出来映えは読者の皆さまに判断していただくしかないとして、なぜ3分で書けたのかというと、ずっとこのことを考えていたからだ。

 それぐらい、アジア各国から出稼ぎでカタールに来た人々が、日本を心から応援してくれていることをひしひしと感じる日常があった。

 自国のW杯出場がしばらく難しそうな国々にとって、W杯に出場する国は、憧れなのだと思う。

 今回が7大会連続の出場だった日本は今や、W杯に出て当然の国となった。少々、平和ぼけしているのかもしれない。決して、W杯に出ることは当たり前ではない。今大会で言えば、世界200の国と地域のうち、32か国しか出られないのだ。

 そしてその日本を、羨望の対象として見ている人々が、アジアにはたくさんいる。心から、アジア代表の日本を応援してくれている。日本代表の背中を押しているのは、日本人だけではない、ということがわかった。

 ◆岡島 智哉(おかじま・ともや) 2016年入社。通算40か国ほどの渡航歴あり。横浜FM、鹿島、名古屋を担当し、22年から川崎担当。「どこの出身ですか」「日本です」「日本!最高の国だ。この車もメイドインジャパンだよ」「ありがとう。でもこの車、起亜だね。起亜モータースは韓国!」「え、そうなの?」というタクシー運転手との会話が合計5回ぐらいあった。カタールあるあるです。

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