【巨人】中田翔「キャリアハイ目指して」全試合出場ボディーつくる…重い負荷から「自重トレ」へ

ウォーミングアップする中田翔(左は秋広優人=カメラ・宮崎 亮太)
ウォーミングアップする中田翔(左は秋広優人=カメラ・宮崎 亮太)

 巨人の中田翔内野手(33)が15日、大人の意識改革で移籍後初の全試合出場を目標に掲げた。この日、沖縄・石垣島での自主トレを公開。今年4月で34歳となることで、重い負荷でのトレーニングではなく、一つ一つの動きを丁寧にこなす「自重(じじゅう)トレ」を導入。スイング量も例年の倍程度に増やし、動きを意識した肉体強化で「キャリアハイを目指して」と意気込んだ。また自主トレを共にする秋広優人内野手(20)は、2年連続の食トレで自身史上最重量となる107キロへと増量に成功したことを明かした。

 小麦色に焼けた中田が、力強く過去最高の自分を目指すことを宣言した。「キャリアハイを目指して頑張っていきたいし、巨人に来てまだ1年間フルに試合に出ていない。しっかりフルで出られる体をこの時期につくっている」。チームを3年ぶりの頂点へと導くために、自身4度目の全試合出場をノルマに掲げた。

 目標達成へ、繊細な変化のオフを過ごしている。今年4月で34歳となることも踏まえて「去年はまだ重りをたくさん持ってトレーニングしていたんですけど、今年は自重トレを多めに」。これまでは高負荷のウェートトレで屈強な肉体をつくり上げてきたが、変わっていく肉体に対応するため、自らの体重を負荷としたトレーニングに時間を割いた。

 「自分の体と相談しながら、これから鍛えていかなきゃいけない部位も変わってきている」。もちろん重りを使ったトレーニングは重要で取り組んでいるが、高負荷のあまり体の反動を使ってしまうなど、効果が薄れた部分もあったという。自重トレは一つ一つの動作をより意識して丁寧にでき、これまで以上に連動した動きや柔軟性を養える。「体の使い方だったり、どこに体重が乗っているかを意識しながらやりやすい」。腕立て伏せや懸垂などを取り入れているというが、110キロの体重を誇る中田にとって「自重といっても体重があるので、ウェートに匹敵するメニューもある」と効果も十分実感している。

 さらには「(例年の)倍くらい」とスイング量を増やし、動きの中で肉体強化に努めている。ミート力向上を目的にグリップの先に「くの字」形のシャフトがついた特別なバットで穴の開いたピンポン球を打つメニューも導入。「トレーニング、打つ量にしても、この時期で考えたら去年よりは確実に上回っている」とうなずいた。

 昨季はシーズン途中で第91代4番に座り、109試合で打率2割6分9厘、24本塁打、68打点と貢献したが、過去の自分を上回るべく「自信は常に持っているつもり」。準備は着々と進んでいる。(小島 和之)

 ◆ウェートトレと自重トレ マシンやダンベルなどを使用して行うウェートトレに対し、自重トレは自身の体重を負荷とするトレーニング法。ウェートトレは高負荷をかけられるため短期間での筋肥大に向いているとされるが、正しいフォームでないと狙った部位に効かないなどのデメリットもある。自重トレは時間や場所を選ばずにでき、故障のリスクが少なく、動きの自由度が高いため筋肉の連動性やさまざまな部位を鍛えられるとされるが、高負荷をかけられず筋肥大には効率が悪いとも言われる。

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