◆ラグビー ▽リーグワン第4節 埼玉 34(27―14、7―5)19 トヨタ(15日、熊谷)
初代王者の埼玉は、トヨタを34―19で退け、唯一の開幕4連勝とした。昨年9月の日本代表合宿中に右腕を負傷し、戦列を離れていたプロップのヴァル・アサエリ愛が公式戦復帰。後半8分から途中出場し「今日は久しぶりで、きつかった」と、笑顔で振り返った。
埼玉は後半8分、プロップのヴァルとクレイグ・ミラー、フッカー堀江翔太を同時投入。後半に第1列を日本代表経験者で総取っ替えする“勝利の方程式”は今季も継続だ。後半20分にスクラムで相手反則を誘うなど優位に立ち、試合を落ち着かせた。ヴァルは「チームのために、スクラムとセットプレーで集中していた」と力を発揮した。
昨年の9月に右腕を骨折。手術を行い、現在もボルトを入れて固定しているという。リハビリを経て、チームの全体練習復帰は「フルコンタクトは、先週から」と調整はまだまだ。スクラムを組む事ができない期間はイメージトレーニングを行い、体力と筋力が落ちないよう、できる範囲の練習に取り組んだ。チーム合流から間もなかったが、この日のスクラムは「もう、気持ちで」と気迫で押した。
戦線に復帰し、9月に開幕するW杯フランス大会も見据える。昨秋の欧州遠征など代表活動は不在にしたが、「焦りはない」とキッパリ。「自分がやることだけに集中して、頑張っていきたい」と冷静に足元を見つめた。