安藤統男氏が明かすバース氏獲得秘話…最終候補にブーマーもいた!DH制ならW獲りあった

スポーツ報知
野球殿堂入りしビデオメッセージを送ったランディ・バース氏 (カメラ・堺 恒志)

 今年の野球殿堂入り通知式が13日、都内の野球殿堂博物館で行われ、プレーヤー表彰では前DeNA監督のアレックス・ラミレス氏(48)、エキスパート表彰では元阪神のランディ・バース氏(68)が新たに殿堂入りした。両氏とも米大リーグでプレー経験がある海外出身選手では初めての殿堂入り。バース氏の阪神入り秘話を安藤統男氏が明かした。

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 阪神監督1年目を終えた82年オフ、私は渉外担当と、MLBのウィンターミーティングに出席した。新外国人の最終候補はランディ・バス(レンジャーズ)と、ブーマー・ウェルズ(ツインズ)の2人に絞られていた。

 バスはメジャーで結果を残せていなかったが、変化球に強く、日本の野球に合うと評価されていた。最終的には右より左が欲しかったのと、親交のあったエクスポズGMの言葉が決め手となった。「頭が良く、相手投手を知るにつれて成績が上がるタイプ。日本でも1年目より2年目、2年目より3年目と良くなるはず」。当時の阪神としては精いっぱいの2年契約の30万ドル(1年目の年俸は14万5000ドル=当時のレートで約3600万円)でオファー。バスは「常に100%のプレーを心がけます」と誓い、契約が成立した。登録名は「(本名の)バスでは、打てなかったときに阪神バスがストップと書かれそう」と音引きを入れて「バース」とした。ポジションが一塁でかぶるブーマーは阪急入りし、84年に3冠王。もし、セ・リーグもDH制ならバースとブーマーとのダブル獲りもあっただろう。(スポーツ報知評論家・安藤 統男)

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