2023年度はラミレス、バース、古関裕而の3氏が野球殿堂入り そして「私がバースに投票しなかった理由」

スポーツ報知
現役時のランディ・バース

 今年の野球殿堂入りが13日発表され、プレーヤー表彰でラミレス、エキスパート表彰でバースと、二世の与那嶺要を除けば史上初めて米国から渡ってきた“助っ人外国人”が選出された。また、特別表彰では多くの野球関係の応援歌などを発表した作曲家の故古関裕而。3氏とも当選に必要な75%以上の得票率を得て殿堂入りが決まった。

 ここで例年通り、私が野球殿堂入り投票用紙に書き込んだ方々を発表する。

 ▽プレーヤー(7人)

 谷繁元信、前田智徳、小笠原道大、石井琢朗、黒田博樹、ラミレス、ローズ

 ▽エキスパート(6人)

 足立光宏、松岡弘、谷沢健一、ブーマー、柴田勲、長池徳士

 ラミレスは14年間も日本でプレーし続け助っ人外国人初の通算2000安打を達成し、通算打率も3割1厘。380本塁打、1272打点で打撃3大タイトルを計7回獲得。そして指導者としてもDeNAの監督として5シーズンで3度クライマックスシリーズに進出させ2017年には広島を破って日本シリーズでも采配を振るった非の打ち所がない経歴だった。

 それ以外に私が投票した方々はいずれも1990年代から2000年代にかけ活躍した。今後殿堂入りしてくれることを祈っている。

 一方、2年続けて75%越えが出なかったエキスパート表彰には1985、86年と2年連続3冠王を獲得したバースが入った。何度か書いているが、改めて私が同氏に投票しなかった理由を明らかにしたい。

 2年連続3冠王は王貞治、落合博満と並んで日本プロ野球で3人しかいない快挙(メジャーもない)。1986年の打率3割8分9厘はNPB記録であり、わずか6年での通算成績、打率3割3分7厘、202本塁打、486打点と素晴らしいの一言。ただ、私は野球殿堂投票に関して「10年以上日本球界に貢献した人物」との個人的なポリシーを持って臨んでいる。

 バースは1980年3Aデンバーで37本塁打143打点の2冠王に輝くも、加味してあげたいメジャーでは結果を残せずに都合6シーズンプレーしたものの、その合計試合数はわずか130試合(打率・212、9本塁打)に終わっている。

 今年私は計3人の外国人助っ人に票を入れているが、いずれも10シーズン以上日本でプレーしている、彼らの日本プロ野球の長期にわたる活躍に敬意を表しているのだ。

 私と誕生日が5日しか違わないバースの後楽園で打った7試合連続本塁打となった場外アーチは今でも忘れられない打球だった。NPBに一時代を築いたことは認めるがあまりにも短期間過ぎたと思っている。ただ、他の記者の票を集めての殿堂入りにおめでとうと言っておく。

 特別表彰は数々の名曲を生み出した作曲家の故・古関裕而。同氏は2011年に1度候補に挙がっただけでNHKテレビ小説での「エール」の放送が決まった2020年から候補に入り4年目で当選は喜ばしい事。早慶の応援歌やタイガース、ジャイアンツの応援歌を作ったことは知っていたが、ドラゴンズ、フライヤーズのも作っていたと知らなかった。個人的には夏の甲子園大会の「栄冠は君に輝く」、1964年東京オリンピックの入場行進に使われた「オリンピック・マーチ」、今でも放送されているNHKラジオ第1の「ひるのいこい」のテーマ曲がベスト3と思っている。ちなみに遺族が国民栄誉賞を辞退したという話しは痛快。縁あって野球界への功績での野球殿堂入りは天国でも喜んでいるのではなかろうか。

 なお、今年も特別表彰でプロ野球元審判(谷村友一、富澤宏哉)の殿堂入りはなかった。1962年池田豊、1970年二出川延明、1988年横沢三郎、1989年島秀之助、1991年筒井修と過去5人いるが、いずれも戦前からジャッジした方々。その後は30年以上殿堂入り審判は生まれていない。2008年、プレーヤーとエキスパートに別れた初年度は元審判もエキスパートに入っていたが、その後は特別表彰に入ってアマチュア関係者が少なくない特別表彰委員の賛同を得られていない。

 個人的には同じグラウンドで汗を流した中、NPB元審判のエキスパートでの候補入りを切に願う。

  =敬称略=

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

野球

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請 報知新聞150周年
×