藤浪晋太郎、昨季の10倍5・5億円1年契約でアスレチックスと合意 開幕カードで大谷翔平と対決も

2013年5月22日、甲子園球場で初対戦した藤浪vs大谷
2013年5月22日、甲子園球場で初対戦した藤浪vs大谷

 阪神からポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指していた藤浪晋太郎投手(28)が、アスレチックスと1年最大5億5000万円で合意したことが11日(日本時間12日)、分かった。年俸325万ドル(約4億2000万円)プラス出来高100万ドル(約1億3000万円)で、メディカルチェックなどを経て近日中にも正式に発表される。同学年で高校時代からのライバルだった大谷翔平投手(28)が所属するエンゼルスと同じア・リーグ西地区。早ければ開幕カードでの対戦もありそうだ。

2013年7月22日、いわきグリーンスタジアムでのオールスター第3戦で、福島県産品贈呈で登場した藤浪(左)に声をかける大谷
2013年7月22日、いわきグリーンスタジアムでのオールスター第3戦で、福島県産品贈呈で登場した藤浪(左)に声をかける大谷

 海の向こうでライバル対決が再現しそうだ。アスレチックスや米大リーグの公式サイトは、藤浪とアスレチックスが1年契約で合意したと伝えた。スポーツ報知の取材によると、合意条件は年俸325万ドルプラス出来高100万ドルで、最大425万ドル(約5億5000万円)。出来高をクリアすれば、阪神での昨季年俸4900万円から一気に10倍以上という好条件が判明した。

 新天地は大谷のエンゼルスと同地区。今季は3月30日(日本時間31日)の開幕戦も組まれ、開幕カードでいきなり直接対戦の可能性もある。今季は13試合が予定され、かねて先発を熱望してきた藤浪がローテを守れば、2、3試合で打者・大谷との対戦が予想される。

2012年3月20日、二人で肩を組みガッツポーズを決める花巻東・大谷(左)と大阪桐蔭・藤浪
2012年3月20日、二人で肩を組みガッツポーズを決める花巻東・大谷(左)と大阪桐蔭・藤浪

 同学年でともに長身右腕の藤浪と大谷は、高校時代からしのぎを削った。12年センバツ1回戦では花巻東の大谷が本塁打を放ったが、逆転勝ちした藤浪の大阪桐蔭が春夏連覇。そろってドラフト1位でプロ入りすると、藤浪は1年目から3年連続2ケタ勝利を挙げた。13年、唯一の直接対決では大谷が2安打。その後の対戦はないが、大谷が二刀流でメジャーのスターへと駆け上がり、21年にはMVP。一方の藤浪は伸び悩んだ。

藤浪と大谷の比較表
藤浪と大谷の比較表

 米挑戦決断後、藤浪は大谷への思いを口にした。「ライバルというには、あまりにも大谷がすごすぎて…」と話しつつも、メジャーでの対戦を熱望。大谷も「同学年なので、同じグラウンドで一緒にプレーできればうれしい」と心待ちにしていた。大谷はア軍の本拠オークランドで初出場、初安打、初登板、初勝利、米通算100号、初2ケタ勝利、初規定投球回など数々の節目の記録を達成。藤浪との対決も記憶に残るワンシーンとなりそうだ。

 アスレチックスは20年まで3年連続でプレーオフに進出したが、昨季はリーグワースト102敗。主力を放出して再建中だ。先発も手薄でローテ入りが確実視されるのは直近2年で19勝のアービンのみ。「先発をやりたい」という藤浪の希望をかなえられる球団で、活躍次第でローテの中心になる可能性すら秘めている。米データサイト「ファングラフス」は先発5番手に食い込むと予想。異国の地で潜在能力を開花させれば、大谷との同学年対決は大いに盛り上がりそうだ。

2013年5月22日、甲子園球場で初対戦した藤浪vs大谷
2013年7月22日、いわきグリーンスタジアムでのオールスター第3戦で、福島県産品贈呈で登場した藤浪(左)に声をかける大谷
2012年3月20日、二人で肩を組みガッツポーズを決める花巻東・大谷(左)と大阪桐蔭・藤浪
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