巨人が前ジャイアンツのルイス・ブリンソン外野手(28)と契約合意したことが11日、分かった。背番号は憧れのジャッキー・ロビンソン氏と同じ「42」とみられる。18年にメジャーで大谷翔平級の超有望株に選ばれた逸材で、強肩強打、俊足、中堅を守れる高い守備力も魅力。原監督が「右翼・丸」構想を掲げ、中堅手は若手中心に競争を促す中、大きな新助っ人が加入する。
巨人が12月から調査を進めてきたブリンソンとの契約に合意した。今オフ獲得した先発右腕のビーディ、先発左腕のメンデス、救援右腕のロペスに続き、野手で頼もしい新戦力が加わる。
背番号は「42」とみられる。同じ米国出身の右打者で、憧れの存在だという黒人初の大リーガー、ジャッキー・ロビンソン氏の番号。現在はメジャー全球団の永久欠番だが、毎年4月15日に全選手「42」でプレーするのが恒例となっている。ブリンソンは背番号「9」だったマーリンズ時代の19年同日、カブス戦に「42」で出場し、中堅の守備で右中間の大飛球をスーパーキャッチするなど思い入れの強い番号だ。
広角に長打を放つ打撃が魅力で、メジャーの強い直球にも高い対応力を示す。メジャー通算28本塁打とパンチ力もある。外野からの返球が153キロを計測するなど196センチ、96キロの肉体はパワーとスピードを併せ持つ。18年2月には大リーグ公式サイトの「2018年に衝撃を与えるだろう有望株12人」でナ・リーグの1位に選出された。この時のア・リーグ1位は米1年目のエンゼルス大谷だった。
原監督は今季、外野の守備力強化のため、強肩の丸をライトで起用し、中堅手をドラフト1位の浅野、同2位の萩尾、オコエ、秋広ら若手で競わせる構想を描く。だが、丸には「お前さんを抜くような選手が出てこなかったらセンターにまたいってもらう可能性もある」と伝えていて、求めるのは高いレベルの競争。ブリンソンが加わりセンター争いがさらに激しくなる。
◆ルイス・ブリンソン(Lewis Brinson)1994年5月8日、米フロリダ州生まれ。28歳。コーラルスプリングス高から12年レンジャーズ1巡目指名でプロ入り。ブルワーズで17年メジャーデビュー。18年に移籍したマーリンズで「30本塁打&30盗塁」の可能性があるとしてプロスペクト(有望株)1位になり、開幕戦で1番を任され、109試合で11本塁打。オフにはファッションモデルを務める。メジャー通算28本塁打中2本が満塁弾。196センチ、96キロ。右投右打。
◆ジャッキー・ロビンソン 1919年、米ジョージア州生まれでUCLAからニグロ・リーグ入り。46年にドジャースと契約し、翌47年に20世紀ではMLB初の黒人選手としてデビュー。通算1382試合で打率3割1分1厘、137本塁打、197盗塁。62年に黒人選手初の野球殿堂入り。72年死去。