柔道で新年恒例の鏡開き式が8日、東京・文京区の講道館で行われた。講道館の上村春樹館長は新年のあいさつで「(コロナ禍で)まだマスクも取れないような状況だが、今年は早く通常の稽古、大会、講習会ができるように頑張っていきたい」と抱負を掲げた。
上村館長によれば、現在も講道館ではマスク着用で人数を制限しての稽古が続いている。「もちろんこれからも注意はしなければいけないが、じっとしているだけなら進歩がない。感染症対策をしながら、今の状況の中で何ができるのか。みんなで協力し、模索しながらやっていくことが大事なこと」と力説した。
後世につなげたい思いもある。「コロナ禍は3年間も続いている。大きな困難だが、どうやったらクリアしていけるのか。先人たちもやってこられたこと。ある時は戦争で全くできない時もあったが、しっかりと(伝統を)残してこられた。何が起こるか分からない世の中。またいろんなことが起こるかもしれない。そのために次の世代に『俺たちはこうやって乗り越えてきたっんだ』というのを示していかなきゃいけない」。昨年、創立140周年を迎えた柔道の総本山の館長として、決意を込めた。