【巨人】戸郷翔征、菅野ロード歩む WBC初選出「身震いします」活躍して沢村賞狙う

スポーツ報知
キャッチボールする戸郷翔征(カメラ・宮崎 亮太)

 巨人の戸郷翔征投手(22)が“菅野ロード”を歩む。6日、3月にWBCを控える侍ジャパンに選出された右腕は2017年大会でエースとして活躍し、シーズンでも沢村賞を受賞した先輩・菅野智之投手(33)クラスの活躍を誓った。さらに、「先発している上で一番名誉なこと」と今季の開幕投手にも意欲。この日は、宮崎・延岡市内の母校・聖心ウルスラ学園のグラウンドで自主トレを公開した。

 興奮した気持ちを抑えられない様子で戸郷は、あふれ出る日の丸への思いを語った。「自分が侍ジャパンの一員になれることを想像するだけでも身震いがします。侍ジャパンのユニホームを着られることを誇りに思い、今後の野球人生に生かすためにも自分ができる精いっぱいの投球をしたいです。世界一を目指し、全力で頑張ります」。この日、WBCに出場する代表12選手に選出され、背番号は「12」に決まった。

 “菅野ロード”を歩んでいく。戸郷の脳裏にこびりついているのは、17年のWBC準決勝・米国戦(ロサンゼルス)。先発した菅野は6回1失点(自責0)の快投。当時・米国の4番だったアレナドから3打席連続三振を奪い、「あれだけビタビタに決まって、抑えたところが菅野さんらしい。一番身近にいる存在なのでいろんなことを聞けるし、だからこそすごいなと思います」と刺激を受けた。

 菅野はプロ5年目となったこの年にキャリアハイの成績で沢村賞を受賞。高卒、大卒と違いはあるが戸郷も今年プロ5年目。WBCの経験を生かし「沢村賞を目標に昨年より1つ2つ抜けた成績を目標に頑張りたい」と大先輩が成し遂げたタイトルにも挑んでいく。

 大役を担う意欲も見せた。原監督からは開幕投手候補と期待をかけられ「(開幕投手は)先発している上で一番名誉なこと。一番最初の試合を投げるピッチャーがその年を握っていると思うので、大事にしていきたい」と覚悟は決まった。「何年も連続でそういうのをやりたい。菅野さんも8年やりましたけど、それに続いていければ」。5年連続を含め、球団最多8度の大仕事を成し遂げた大先輩の背中を道しるべに進む。

 この日は、母校である聖心ウルスラ学園のグラウンドで自主トレを公開し、育成の笠島、高田らとランニングやキャッチボールなどで汗を流した。今月中旬には国際球に切り替え、ブルペン入りもする予定。今後はWBCを経ての大役となれば調整も厳しくなるが「シーズンで2~3試合投げた後にまたシーズンが始まる感じなので、今年はうまく入っていけるのかな」と自信は十分。多くの期待を背負い、22歳が世界へと羽ばたいてく。(水上 智恵)

 ◆2017年の菅野 WBCではエースとして3試合に先発。0勝0敗ながら、14回1/3を投げて6失点(自責5)、防御率3.14、16奪三振の好成績を収めた。疲労を考慮されて開幕投手は回避したが、初登板となった4月4日のDeNA戦で7回6安打1失点で初勝利を挙げると、そこから4連勝。シーズンを通して17勝5敗、防御率1.59とキャリアハイの成績を収め、自身初の沢村賞を受賞。球界のエースに上り詰めた。

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