レッドソックスの吉田正尚外野手(29)が3月に開催されるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場することが5日、正式決定した。日本ハムの「プロフェッサー」として新球場の竣工(しゅんこう)式に参加した侍ジャパン・栗山英樹監督(61)が明言。吉田正の強い意志でメンバー入りが決まったという。また、母親が日本人でカージナルスで活躍するラース・ヌートバー外野手(25)の参戦も決定的となった。
吉田正に加え、現役メジャーリーガーのヌートバーが侍ジャパンに加わることが確実となった。母が日本人で、南カリフォルニア大時代には日本語を学び、ミドルネームは「タツジ」。21年にカージナルスでメジャーデビューした堅守強打の左打ちの外野手だ。
昨季は108試合出場で3、4番以外全打順を経験。外野全ポジションを守り、守備範囲の広さも持ち味だ。昨季の打率は2割2分8厘ながら、190センチ、95キロの恵まれた体格を生かして14本塁打と長打力がある。規定打席未到達ながら、出塁率は3割4分でドジャース・ベッツと同じ。プレーオフにも2試合連続1番でスタメン出場した。
チームでは明るい性格でムードメーカーとしても愛されている。米国代表で出場予定のマイコラス、ウェインライト、ゴールドシュミット、アレナドや韓国代表内野手のエドマンと同僚。ライバルの情報を持っている点も日本の強みになりそうだ。
メジャー昇格を狙った20年は新型コロナの影響でマイナーの試合が開催されず、アルバイト生活を経験した苦労人でもある。1番・中堅候補のヌートバー参戦で、右翼・鈴木、左翼・吉田正と合わせて、外野3人をメジャー勢で占める形も見えてきた。