【巨人】来春キャンプでベテランもアーリーワーク 原辰徳監督「1軍である限り」朝6時半から練習

原辰徳監督(左)と坂本勇人
原辰徳監督(左)と坂本勇人

 巨人・原辰徳監督(64)が29日、来春キャンプで1軍メンバーはアーリーワーク参加を義務化することを明かした。若手主体で行われた秋季キャンプで早朝6時30分から猛練習を課したが故障者は生まれず、規則正しい生活と準備の成果として春も導入する方針。坂本、丸、中田、長野、松田らのベテラン組、ウォーカーらの助っ人勢も参加させる見込みだ。巨人の春はまだ外が暗いうちから、1日が始まる。

 さながら修行僧のような春を過ごすことになる。原監督は、春季キャンプにおいて現段階で描くプランを披露した。「ベテラン、外国人であっても、1軍である限りアーリーワークに関してはやってもらうことを基本に考えています」。主力の坂本、中田、丸、岡本和から助っ人のウォーカー、経験豊富な松田、長野まで、年齢にとらわれずキャンプ1軍メンバーは全員アーリーワークに参加することを義務づける方針を明かした。

 秋の“成功”が、根底にある。大久保打撃チーフコーチの発案の下、若手主体で行われた秋季キャンプで野手は早朝6時30分から、1人2000スイングをノルマにバットを振りまくった。「今年の秋、けがが1人も出なかった。あれだけアーリーワークをやってどうかなというのはあったんだけど、それが出なかったのはやっぱり準備だと思う。一つの教訓となった」と、成果を実感している。

 早朝6時30分に練習をしているということは、それなりの準備が求められる。「夜もしっかり休養を取らなきゃいけない。朝、それこそ5時ぐらいに体をお湯で温めて、6時にはもうしっかり(準備が)できている」。選手は必然的に早めに就寝、起床という規則正しい生活習慣となり、原監督はそれが故障防止に効果的だったと見ている。さらに朝のトレーニングは1日の基礎代謝を上げ、筋肉増強を加速、自律神経が整いやすいなどの説もある。メリットも大きいと言える。

 秋は各自2000スイングがノルマだったメニューに関しては今後検討を重ねる。さらに本隊の練習については、調整を一任するS班に相当するものを設けることも視野に入れつつ「(全体練習は)だいたい9時半からとかだと思うけど、そこは配慮しようかなと思っている」とそれぞれに応じて強度、量を調節する見込み。早朝の鍛錬を乗り越え、より一体感が生まれる春になる。(西村 茂展)

 ◆巨人秋季キャンプのアーリーワークVTR 新任の大久保博元打撃チーフコーチの発案でアーリーワークを導入。連日午前6時半スタートで個人アップで各選手が体をほぐした後、連続ティーをスタート。ノルマは一人計2000スイングで、初日秋広は連続200球以上を10セット行い、アーリーワークだけで計2073スイングを振り込んだ。連続ティーに加え、秋季練習から取り組んできた送りバントや進塁打など15項目の課題を実行する練習もアーリーワーク内で実施。朝練でクリアできなかった選手は全体練習後に持ち越しとされた。

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