上皇さまの執刀医としても知られる順天堂大学医学部心臓血管外科特任教授の天野篤医師が29日、TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食/一直線」(月~金曜・前5時)にゲスト出演した。
パーソナリティーの生島ヒロシが、親交のあった渡辺徹さんの死因について「敗血症というのはどういうものですか?」と質問。天野医師は「体の中に悪さをする細菌が入ったままいるという状態ですね」と説明した。
さらに「グラム陽性菌とグラム陰性桿菌(かんきん)では違うんですが、グラム陽性菌のブドウ球菌なんかはかなり早い症状を起こして、ほとんどショック状態になって、患者さんの病気のコンディションも悪いことが多いんで、早目に決着がついてしまうことが多いんですけど、グラム陰性桿菌は普段、腸内細菌と言われてますけども、体と同居してて普段は体に悪さしないような細菌なんですよ。ところが、抵抗力が落ちると細菌の方が強くなってきてエンドトキシンという毒素を出すんですよね。それが体に悪さをして、一番怖いのは血液が固まらないようになりまた微小な血栓を起こすといった状態で、消化管からたくさん出血したり、急に脳出血を起こしたり…まず助からない状態になっちゃう。そういう合併症が一番怖いんですね」と詳しく説明した。
天野氏は「常に医療というのは自分の中に一つ間違うと命を落とすというか重篤な状況があるとすれば、ちゃんとしたプロにかからないといけない。正しい医療情報を提供してもらわないといけない。あと、多くの経験値から自分自身に合った治療を見つけてくれる医者と出会わなければいけない」と強調。生島も「勉強になりました」とうなずいていた。そのほか、冬場における血圧問題についても語った。