▽イングランド・リーグカップ4回戦 チャールトン0(PK 4-3)0ブライトン (21日、ロンドン=ザ・バレイ)
イングランド・リーグカップは21日、各地で4回戦が行われ、ブライトンの日本代表MF三笘薫はW杯後、初の公式戦となった3部リーグのチャールトン戦に後半から出場したが、得点はなかった。チームは0―0からのPK戦に3―4で敗れ、敗退した。
ベンチスタートとなった三笘は、0-0で折り返した後半から途中出場した。ブライトンの前半はボール保持率78%でチャールトンより上回ったが、シュートは1本の枠内を放っただけにとどまり無得点。ブライトンは三笘を投入し流れを変えに行った。
W杯1次リーグ最終戦の日本─スペイン戦で三笘はエンドラインにボールを1ミリ残してクロスを放ち、決勝点となった2点目をアシスト。世界に名をとどろかせた日本代表MFが登場すると、ブライトン・サポーターから大きな拍手とともに「MITOMAコール」が沸き起こった。
チームメートも世界最高峰の舞台で輝いた三笘にボールを集めた。しかし、必死の守備で対抗するチャールトンをなかなか崩せない。
三笘を含めて8選手をカタールに送り出したブライトンは、シーズン半ばの中断が響いたのか、最後まで攻撃にリズムが生まれず、決め手に欠いた。
0-0のまま90分を終えて、最後はPK戦。チャールトンは4人目までに3人が外し、5人目のマーチが決めればブライトンがリーグ杯の準々決勝に駒を進める形になった。しかしマーチがこのPKをふかして、ボールがバーのはるか上を飛び越えると、流れはチャールトンに傾いた。
結局この後、5人目からチャールトンが3連続でPKを成功。対するブライトンは7人目のモイセス・カセイドが失敗して万事休す。チャールトンがPK戦を4-3で制して、プレミア以外のチームで唯一、今季リーグ杯の8強入りを果たした。
試合後、ブライトンのデ・ゼルビ監督は「この結果はファンに対して本当に申し訳ない。勝って準々決勝に進みたかった。いいプレーをしたと思うが、十分ではなかった。15回もチャンスがあってゴールを奪えなかったら負けてしまう」と苦渋の表情で語った。
W杯の影響もあるのではないかという質問に対しては、「それは言い訳にならない。三笘もトロサールもいいプレーをしていた」と話して、気温30度を超えるカタールから6度のロンドンに戻ってきた選手をかばった。
三笘は試合後、バスに乗り込む前に日本人記者団と挨拶を交わしたが、PK戦敗退でブライトン選手のインタビューはなし。「今日は話せないんで。すいません」と一言、さばさばとした表情で話すと、今夜の負けは早々と吹っ切ったとでもいうような軽快な足取りでバスに乗り込んで行った。(英通信員・森 昌利)