高木豊氏、巨人・中田翔「くの字バット」トレはドアスイングを修正できる

スポーツ報知
小雪が舞う中、ティー打撃を披露する中田翔(左から3人目は姫野優也)(カメラ・相川 和寛)

 巨人の中田翔内野手(33)が18日、1月の自主トレでユニークトレを新導入することを明かした。ミート力向上を目的にグリップの先に「くの字」形のシャフトがついた特別なバットを使用し、穴の開いたピンポン球を打つメニューで「何事もチャレンジして」と意欲を示した。

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 『くの字』のバットを振ることによって、バットが遠回りする“ドアスイング”も矯正でき、穴の開いた小さなピンポン球を前に飛ばそうとすればおのずと集中力も高まる。誰もが認める恵まれた素質に依存してきた中田が工夫をこらして、思考を重ねている点に成長を感じる。

 これまでにないような練習に取り組むのは、巨人という緊張感のあるチームに入った効果だろう。同じタイプの右打者、岡本(和)の存在も大きい。日本ハムでは「負けたくない」と感じる選手がチーム内におらず、「この地位を維持できれば」という気持ちもあっただろう。それが、年下の岡本に刺激を受けて「勝ちたい。俺が4番を打ってやる」という気持ちになったのではないか。

 打率を上げるといっても3割を打つ必要はない。低く見積もっても、打率2割8分、40本塁打、120打点をマークする能力は十分にある。ついに本気になった中田が来季、どれだけの数字を残すか。今からワクワクするね。(スポーツ報知評論家・高木豊)

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