巨人の中田翔内野手(33)が18日、1月の自主トレでユニークトレを新導入することを明かした。ミート力向上を目的にグリップの先に「くの字」形のシャフトがついた特別なバットを使用し、穴の開いたピンポン球を打つメニューで「何事もチャレンジして」と意欲を示した。
飽くなき向上心が、中田を突き動かした。来年1月に後輩の秋広らと行う沖縄・石垣島での自主トレで「今回はいろいろなことをやりたい。何事もチャレンジしてみて」と、新メニューを取り入れることを明かした。
その中身が聞き慣れないユニークなものだった。「ピンポン球を打つだったり、インパクト、ミート力向上の練習であったり」と切り出し「軽くていっぱい穴の開いた、ピッと投げたら変化する、あれ(ピンポン球)を100個くらいと、『くの字』のバットをアマゾンで買った」と明かした。
実際の練習では穴の開いたピンポン球を4、5メートルの距離からトスしてもらい、「くの字」形で芯の部分にプレートが入ったバットで打ち返すメニューになる模様。通常の木製バットよりも長さ、重さともに半分以下で、形も異なることからミートしなければ前にボールが飛ばない。それだけに「風の抵抗で(ピンポン球は)不規則に動く。普段使い慣れている木で打つよりも確実に難しいと思う。練習からそういうことをやっておけば、いざフリーバッティングを始めたときにどう変わるのかなというのは楽しみ」と心待ちにした。
今季はシーズン途中で第91代4番に座るなど、109試合で打率2割6分9厘、24本塁打、68打点をマーク。来季に向けて「自己最高の結果を残したい」と意気込んでおり、持ち味の長打力に加え「しっかり捉えられる練習」というユニークトレでミート力向上を図れば、日本ハム在籍時の13年に記録したキャリアハイの打率3割5厘を上回る成績も期待できるはずだ。
この日は福岡県内で開催された「J wave Presents ビーグルクルー子どもたちの夢応援プロジェクト 野球教室編」に日本ハム・姫野と参加。雪の舞う中、少年少女に打撃実演を交えて野球指導を行い「僕らももっともっとみんなの目標となれるように頑張りたい」。そのために、中田はまだまだ進化していく。(後藤 亮太)