クロアチアの至宝すら「ミス多い」とバッサリ…ABEMA入場制限呼んだ本田圭佑の解説もW杯もここからが本番

スポーツ報知
確かな戦術眼と歯に衣着せぬ発言でカタールW杯の解説者として大人気を呼んでいる本田圭佑

 9日からベスト8に残った強豪国による準々決勝がスタートしたサッカーのカタールW杯。2大会連続で16強に進出した日本代表の躍動の記憶は今なお鮮やかだが、2連覇を狙うフランス始め欧州5か国にブラジル、アルゼンチンの南米勢、攻撃の型が確立され、実は今大会「最も強い」と評価急上昇中のモロッコが激突するここからが「本当のW杯」と見るサッカーファンも数多い。

 そして、ここまでW杯を伝えてきた「報道側のMVP」がいるとしたら、真っ先に名前が上がるのが元日本代表MF本田圭佑(36)ではないだろうか。

 南アフリカ大会、ブラジル大会、ロシア大会でW杯本大会を経験し、日本人初のW杯3大会連続ゴール、アジア人初のW杯3大会連続アシストを達成。W杯3大会連続で得点とアシストの双方を記録した大会史上6人目の選手としても知られている本田は今回、W杯全64試合を無料生中継する「ABEMA(アベマ)」で初めて解説者席に座った。

 今回のW杯のピッチに立っていてもおかしくない現役ならではの戦術眼と大阪弁での歯に衣(きぬ)着せぬワードの数々で、解説者として登板するたびにツイッターの世界トレンドで「本田の解説」が上位に。5日の決勝トーナメント初戦・クロアチア戦では、ABEMAの入場制限を招くほどの人気者となった。

 私自身、先月23日の日本代表の1次リーグ初戦・ドイツ戦から5日のクロアチア戦のPK決着まで400分以上に渡って「本田節」としか言いようのない全く新しいサッカー解説をウォッチし、記事化してきた。

 とにかく熱くて、臨場感があって、面白い―。そんな本田の言葉の数々。例えば、こんな場面―。

 クロアチア戦がPK戦に突入した瞬間、実況の寺川俊平アナウンサー(34)に「PK見ます? 見れます?」と問いかけると、続けて「見れないです。PKは運です。やれることないですから」と“解説放棄”。

 クロアチアの4人目が決め敗退が決まると、数十秒の沈黙の後、「よく、やりましたよ。感情的になりますけど」とポツリ。ピッチで泣く川島永嗣(39)や吉田麻也(34)の姿に「永嗣や麻也もこれが最後かもしれないから…」とつぶやいた。

 そんな見ているファンの感情にストレートに響く言葉だけでなく、的確な選手1人1人への評価も常に評判を呼んだ。

 代表でも盟友だった長友佑都(36)がコスタリカ戦でミスをすると、「サッカー用語で言うと『雑い』 佑都、雑いんだよ」と叱責。一方でクロアチア戦でのエネルギッシュな飛び込みには「佑都、やるね! 36歳」と称賛した。

 スペイン戦での「三笘の1ミリ」など今大会で一躍、ワールドクラスであることを証明した三笘薫(25)の才能は初戦から評価。クロアチア戦では「三笘さん、やばいですよ。W杯の後、ビッグクラブでしょ」と興奮。一方でPK戦での惜敗後、数々の好セーブを見せてきた権田修一(33)については「PKは運で片付けることもできるし、キーパーの差と見ることもできる」とまで言い切った。

 そんな忖度(そんたく)の全くない選手への目線は各国のスーパースターたちにも容赦なかった。

 ドイツ戦で神出鬼没の動きを見せ、日本の脅威となったギュンドアン(32)には「こいつ、うぜえな」とポツリ。決勝ゴールの浅野拓磨(28)に対するリュディガー(29)のバカにしたようなランニングに対しては「性格悪いなあ」と率直に口にした。

 日本を延長前半まで苦しめた「クロアチアの至宝」モドリッチ(37)に対しても「常に狙って動いていないと、このポジションでバロンドールは獲れないですよ」とリスペクトする一方、「今は結構、ミスも多いんで、モドリッチさえ、しっかり抑えればいい」と冷静な評価もして見せた。

 どうだろう。日本選手だけでなく、海外のスーパースターに対しても全く忖度なく見たままを口にすることこそ“本田節”の魅力であることが伝わっただろうか。

 そんな「本田の解説」を私たちは後3回。13日の準決勝2試合と18日の決勝と3試合、耳にすることができる。

 まずはともにPK戦の末、4強入りしたクロアチアとアルゼンチンが13日に激突。9日のブラジル戦で延長戦もフル出場。PK戦でもゴール左隅に超絶シュートを決め、サッカー王国粉砕の原動力となった、もはや「クロアチアの国宝」のモドリッチを本田が「モドリッチさん、雑いんだよ!」と叱責したり、1ゴール1アシストでオランダとのイエローカード15枚の“ケンカマッチ”を制した「神の子」メッシを「やるね! メッシ。35歳」と絶賛したり―。果たして、そんな解説が聞けるのか。

 私はそんな妄想をしつつ、まずは13日の「本田の解説」を心待ちにしている。ピッチ上にも解説者席にも役者はそろった。確かにW杯は、そして、お楽しみはこれからだ。(記者コラム・中村 健吾)

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