株式会社「ZOZO」の創業者で実業家の前澤友作氏は9日、23年に月に向けて打ち上げが予定されている米宇宙開発企業スペースX(創業者・イーロン・マスク氏)の超大型ロケット「スターシップ」に乗って、民間人で初めて月を周回するプロジェクト「dearMoon」の同行者8人とバックアップクルー2人が決定したと発表した。
同行者は韓国の人気グループ「BIGBANG」でラップを担当するT.O.Pことチェ・スンヒョン、グラミー賞を2度受賞したDJのスティーブ・アオキ(米国)、写真家リアノン・アダム(アイルランド)、振り付け師イェミ・A・D(チェコ)、宇宙情報を発信するユーチューブのチャンネルホストを務めるティム・ドッド(米国)、映像作家のブレンダン・ホール(米国)とカリム・イリヤ(英国)、3歳から子役としてヒーローシリーズに出演する俳優のデヴ・ジョシー(インド)に決定。
前澤氏はロケットの全席の権利を取得し、昨年3月に「宇宙へ行くチャンスをより多くの、より多様な人に開きたい」と同行者を公式サイトで募集。249の国と地域から100万人を超える応募があり、選考と面談、メディカルチェックを経て決定した。
前澤氏は「最終的に僕もお一人お一人とかなり突っ込んだ話をさせていただいて、幼少期からどういう人生を過ごしてきたのか、そしてなぜ宇宙にロマンを感じ、どういったチャレンジをされたいか、その月に行った体験というのを地球に持ち帰って今後の人生にそれをどう生かせるか。とにかく一言で言うと、みんないい人です。みんな笑顔の人が集まってます」とコメント。
「(彼らに対して)絶対こうしてほしい!っていうのはないけれど、それなりに責任感を持って地球から出て、月まで行って帰ってくるっていうこの旅を通していろんなことを得て、それを地球に還元して欲しいなっていうのは共通して思います」と期待を寄せた。
また「スペースX」顧客統括部責任者のジェシカ・ジェンセン氏も「dearMoonに参加するクルー達が、月面の上空200キロメートル以内を移動し、月周回を終えて安全に地球に帰還することを楽しみにしています」とコメントを発表。
同行者8人は前澤氏とともに約7日間かけて月を周回し、地球へと帰還する予定だ。