オリックス・山崎颯一郎投手(24)が7日、大阪・舞洲の球団施設で、1000万円増の年俸2300万円で契約更改した。救援転向した9月以降の10試合で6ホールド、防御率0・60。大幅昇給に笑みは止まらず、ユニークな恩返し計画も明かした。
「吹田を訪れようかな。『吹田の主婦』をやらせてもらっているのに、時間をつくって行くしかない。何か、甘いものでもので」。ファン感謝イベントで披露したコスプレなどから、定着した愛称が「吹田の主婦」。上半身裸のエプロン姿が、ファンの心をつかんでいた。石川県出身の右腕にとって無縁の場所。「(警察に)捕まるので…」とちゃんと服は着るが「時間をつくって行くしかない。何か、甘いものでも」と帰郷するようなワクワク感があるようだ。
CSでは球団最速の160キロを計測。期待されるのが、16年の日本ハム・大谷(現エンゼルス)の日本人記録165キロの更新。さらなる球速アップの自信を問われ「全然あります。(自分に)期待していますし、コンスタントに出せるように」と言ってのけた。
山崎颯以上の増額を勝ち取ったのが阿部翔太投手(30)で、830万円から382%、3170万円増となる年俸4000万円でサインした。日本生命から28歳の子連れルーキーとして入団。昨年オフに円満離婚したが、2年目の今季は防御率0・61、チーム最多の22ホールドを挙げ「今年が無理だったら、クビになっても仕方ないと思っていた」と遅咲きの花を咲かせた。ともに1軍最低年俸(1600万円)未満で日本一に貢献。コスパ抜群のリリーバーが、バラ色のオフを迎えている。 (長田 亨)