【巨人】ドラ2・萩尾匡也狙うぞ球団初の新人開幕センター「一番近い未来の目標」

母校を訪れ、児童と交流した萩尾(カメラ・水上 智恵)
母校を訪れ、児童と交流した萩尾(カメラ・水上 智恵)

 巨人のドラフト2位・萩尾匡也外野手(21)=慶大=が7日、球団史上初となる中堅での新人開幕スタメンを誓った。地元・熊本の大津町役場と母校の室小学校を訪問し、キャッチボールなどで児童と交流。来季、中堅のレギュラー候補に挙がる即戦力ルーキーは、子供たちを前に「巨人の開幕の9人の中に入ることが一番近い未来の目標です」と公約を掲げた。

 キラキラと目を輝かせる母校の後輩たちの前で、堂々と目標を掲げた。「巨人の開幕の9人の中に入ることが僕の一番近い未来の目標です。熊本も巨人の開幕戦は映ると思うので、『萩尾』という名前があったら見続けてほしい」。巨人では01年の阿部慎之助以来22年ぶり、外野手では1998年の高橋由伸以来25年ぶりの新人開幕スタメンをつかみとる決意を表明した。

 これまで即戦力として期待された長野、吉川、小林らドラフト1位選手でさえ、開幕スタメンはつかめなかった。原監督は「センターで争ってほしい」と、増田陸らとレギュラーを争わせる方針を示しており、中堅での新人開幕スタメンとなれば、球団史上初の快挙となる。「チャンスというか、取らないといけない。周りがどうこうというよりも自分がつかみとればいいだけ」。指揮官からは「全力で振れて、全力で投げられて、全力で走れる体で入ってきてほしい」と指令を受け、万全の状態で1月の新人合同自主トレに臨むべく準備を進めている。

大津町役場を訪問した萩尾(カメラ・水上 智恵)
大津町役場を訪問した萩尾(カメラ・水上 智恵)

 ルーキーながら、一流の思考を持ち合わせている。ドラフト指名後は「けがをしない体作りをテーマ」に柔軟性を意識し、初動負荷トレーニングやストレッチを重点的に行っているという。今季3度の離脱に泣いた坂本は反省を踏まえ、柔軟性の向上に取り組む考えを口にしている。プロ1年目を前に、萩尾は早くも1年間を戦い抜くためのアプローチを始めている。

 文徳高1年時には電車の中で熊本地震を経験した。「親にも連絡がつかなくて、何が起きてるんだって。電車からようやく降りられたら家が崩れたりしていて。当時は恐怖が大きかった」と振り返る。「ここまで成長できたのは大津町の環境があったから。ドラフト指名後もたくさんメッセージをもらって、熊本の人たちの温かさを感じました」。震災を乗り越え、自分を応援してくれる地元の人々の存在が何よりも励みとなってきた。

 「試合に出ることが一番の恩返し。いち早く(定位置を)勝ち取って、大津町を盛り上げられたら」。熱望する愛称は「はぎモン」。熊本を愛する萩尾が、開幕戦でグラウンドに立ち、球団史を22年ぶりに動かす。(水上 智恵)

 ◆萩尾 匡也(はぎお・まさや)2000年12月28日、熊本・大津町(おおづまち)生まれ。21歳。室小4年時に室クラブ(軟式)で投手兼捕手として野球を始め、大津北中では北熊本ボーイズに所属し、投手兼外野手。文徳では1年春からベンチ入りし、甲子園出場なしも通算46本塁打。慶大では2年春にリーグ戦に初出場し、史上26人目の初打席本塁打。3年秋の神宮大会では2本塁打で準Vに貢献。4年秋は打率4割、17打点、4本塁打で戦後16人目の3冠王。180センチ、84キロ。右投右打。

母校を訪れ、児童と交流した萩尾(カメラ・水上 智恵)
大津町役場を訪問した萩尾(カメラ・水上 智恵)
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