巨人・岡本和真内野手(26)が6日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万円減の年俸2億7000万円でサインした。サッカー日本代表MF堂安律(24)=フライブルク=から刺激を受けたと明かし、新主将としてチームを日本一に導く強い覚悟を示した。巨人は全選手が契約更改を終了した。
岡本和は真顔で言った。「2億円ダウンです」。実際は今季年俸3億円から3000万ダウンだったが、悔しさが「2億円」という“ブラックジョーク”に表れていた。いずれも前年を下回る打率2割5分2厘、30本塁打、82打点。8月には4番の座を中田に譲った。「本当にうまくいった時がないくらい」と苦悩の日々を送り、チームも4位に終わった。
坂本から伝統のバトンを受け継ぎ、巨人軍20代主将として挑む2023年シーズン。「全員で優勝を目指して一丸でやっていきたいです」と覇権奪回を目指す新キャプテンは、サッカーW杯で日本を熱狂させた堂安から刺激を受けていた。
「結局は実現しなかったんですけど。4、5年前に対談する話があって。すごいジャイアンツファンみたいで、それで堂安君の存在を知って、そこからすごいなと見ていました。『自分がチームを勝たせる』と言って、しっかりいいところでゴールを決めたりとか。チームを引っ張っていく姿は印象に残っています」
ドイツ、スペインと格上相手に計2ゴール。有言実行力とチームをけん引する姿に「すごい」と感銘を受けた。自身も巨人軍の大黒柱として「頑張りたいなと思います」と力を込めた。また、来年3月に開催されるWBCに向けて「選んでいただけたら頑張りたいです」と思いは強くなった。
「試行錯誤をしていた」と振り返る今季を糧に、来シーズンは「今年のようなことにならないようにしたいですし、しっかり自分のパフォーマンスを出せるようにやっていきたいと思います」と4番も奪い返すつもりだ。3冠王に輝いたヤクルト・村上にも「しっかり追いつけるように」と負けるつもりはない。「今年より絶対いい成績を残してやりたいです」と有言実行を果たしてみせる。(中野 雄太)