巨人の投手主将を務める戸郷翔征投手(22)が6日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、大幅増で更改。沢村賞を目標に設定。巨人は全選手が契約更改を終了した。
戸郷は決意に満ちあふれた真っすぐな目で答えた。「沢村賞が目標。全ての面でひとつずば抜けるような成績を出せるように」。5000万円増の年俸9000万円でサイン。球団からは「200イニング、15勝、貯金10」と菅野級のノルマをもらったが、これも次期エースとしての期待の証しだ。
菅野からチームをけん引する覚悟も受け取った。今季は開幕から先発ローテを守り抜き自己最多となる12勝(8敗)、防御率2・62。154奪三振で自身初タイトルとなる最多奪三振を獲得した。来季からは菅野に代わり、22歳で投手主将に就任。「菅野さんがあれだけ活躍しているので、できるかなというのはあります」と自信を見せると「優勝、日本一に向けて投手を引っ張る気持ちで、ふさわしい存在になれるように頑張りたい」と自覚を口にした。
日の丸を背負う覚悟もできている。サッカーW杯ではクロアチアにPK戦の末敗れ、涙する日本代表の姿に心を打たれた。「一つのゴールであれだけ人を沸かせられるのも、日の丸を背負って戦う難しさも感じました」。自身も来春のWBC出場へ、「長く投げるスタミナや直球の質をもっと高めたい」。例年通り地元・宮崎で自主トレを行いレベルアップを目指す。(水上 智恵)