【総括】アジア、アフリカ勢がかき回した1次リーグ…もう欧州と南米に「格下相手」と侮る余裕はなし

スポーツ報知
スペイン戦後、雄叫びを上げる(左から)板倉滉、堂安律、冨安健洋(カメラ・宮崎 亮太)

 カタールW杯は1次リーグ48試合全てが終了し、決勝トーナメント出場16チームが決まった。アジアからはオーストラリア、日本、韓国と3チームが進出。アジア勢3チームが16強に進むのは、大会史上初めてとなった。またアジア最終予選を経て本大会に進んだ5チームが全て最低1勝を挙げた。これも大会史上初めのことで、開催国カタールを含めた6チームで合計7勝を挙げた。

 アジア勢に勇気を与えたのは、サウジアラビアのアルゼンチン撃破だろう。前回大会ではロシアとの開幕戦で0―5で敗戦していた。今大会でも開幕戦のカタール、アジア勢FIFAランク最上位のイランが敗れて「アジア勢は勝ち点が計算できる相手」と世界から思われて迎えた試合だった。アルゼンチンにリードを奪われるも、規律の取れたサッカーで逆転を狙い続け、2得点を奪って世界を震撼させた。

 そして日本がドイツ撃破で続いた。イランは崖っぷちでウェールズを葬り去った。ベンチにいたFWアズムンがケイロス監督の首を絞めて喜んだシーンは、今大会を象徴的するシーンのひとつだった。

 最終節、イランとサウジアラビアは敗退したが、ただでは終わらなかった。これまでの中東勢のイメージを覆す、チームのために戦う姿。イランは国際政治情勢では対立する米国とクリーンな試合を展開。試合後にはお互いが抱き合って、健闘をたたえ合った。サウジアラビアは決勝トーナメント進出が絶望的でも試合を捨てることなく、後半ロスタイムの1点で16強を狙っていた名門国メキシコにとどめを刺した。

 前回0勝のオーストラリアはチュニジアとデンマークに勝って2勝で突破。日本はスペインに勝って再び世界を驚かせ、韓国は後半ロスタイムのカウンターでポルトガルを沈めて16強をつかみ取った。

 アフリカ勢にも目が離せない。セネガルが組織的なプレーで決勝トーナメントをつかむと、モロッコも進出。カメルーンは敗退したが、最後にブラジルから白星を奪って王国の無敗を止めた。

 W杯はもう、欧州と南米だけの大会ではなくなってきた。アフリカ勢は前回の0から2チームが16強入り。さらに北中米からは16強の常連メキシコが敗退したが、若くて将来性がある米国が名を連ねた。

 負けたら終わりの決勝トーナメントは3日から始まる。欧州勢、南米勢はともに、日本や韓国などを躍進した相手を徹底分析して試合に臨んでくるだろう。レベルを上げた戦いをしてくる相手に、アジア・アフリカ勢がどこまで通用するのか、楽しみな日が続く。(記者コラム)

 ◆決勝トーナメント1回戦の日程

 ▼12月3日

24時=オランダ(A組1位)―米国(B組2位)<ABEMAのみ>

28時=アルゼンチン(C組1位)―オーストラリア(D組2位)<ABEMAのみ>

 ▼12月4日

24時=フランス(D組1位)―ポーランド(C組2位)<NHK、ABEMA>

28時=イングランド(B組1位)―セネガル(A組2位)<NHK、ABEMA>

 ▼12月5日

24時=日本(E組1位)―クロアチア(F組2位)<フジテレビ系、ABEMA>

28時=ブラジル(G組1位)―韓国(H組2位)<ABEMAのみ>

 ▼12月6日

24時=モロッコ(F組1位)―スペイン(E組2位)<フジテレビ系、ABEMA>

28時=ポルトガル(H組1位)―スイス(G組2位)<テレビ朝日系、ABEMA>

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