【巨人】坂本勇人、最強ショート再び!来季35歳シーズン「長打力アップ」とゴールデン・グラブ賞狙う

契約更改を終えた坂本は色紙に「優勝」と書き入れ笑顔を見せる(球団提供)
契約更改を終えた坂本は色紙に「優勝」と書き入れ笑顔を見せる(球団提供)
リモートで取材に応じる坂本(球団提供)
リモートで取材に応じる坂本(球団提供)

 最強遊撃手復活へ―。巨人・坂本勇人内野手(33)が30日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、5年契約最終年の来季は現状維持の6億円でサインした。3度の戦線離脱などで苦杯をなめた今季を糧に、2023年の目標を自身6度目のゴールデン・グラブ賞に設定。徹底的にバットを振って長打力をよみがえらせ、攻守両面で歴代最強のショートとしての輝きを取り戻す覚悟を示した。

 坂本はギラついていた。昨年まで3年連続で受賞していたゴールデン・グラブ賞への思いを問われると、一段と語気が強くなった。「他のチームのショートの選手に、まだまだ負けていないと思える部分もある。そこを目指して自主トレからしっかり取り組みたい」。簡単でないのは百も承知。だが、遊撃手にこだわる男にとっては格別な勲章だ。

 5年ぶりのBクラスに沈んだ22年は、チームと同様に坂本も苦しみ抜いた。開幕直前を含めて3度、戦線離脱。右膝内側側副じん帯損傷も経験した。出場83試合で打率2割8分6厘、5本塁打、33打点。いずれもレギュラーに定着した08年以降ワーストの数字に終わり、「全然打球が飛ばない」と技術的にも悩みの深い1年だった。

 遊撃手としての来季の目標はGG賞。一方、打撃では「長打力をもう一度取り戻したい」と誓った。こだわり続ける二塁打も08年以降ワーストの14本。「長打力が明らかに今年ガクッと落ちちゃっている」と危機感を口にした。今後の自主トレではロングティー打撃などに加え、「暇があればバットを振る。変えてみようと思う」と不退転の決意を示した。

 3度の離脱に泣いたとはいえ、今季の打率は高水準。復活へ最重要ポイントとなる故障防止へ、「柔軟性だったり可動域だったり、もっと動かせるような練習をしていきたい」と新たな取り組みを始める。以前まで強度の高いトレーニングを重視していたが、「それじゃダメかなと思っている」と方針転換。「年齢も重ねて体が硬くなっている。今年はけがが多かったので、けがをしない体作りをしていきたい」と表情を引き締めた。

 全ては来季、最強ショートとして復活を果たすため。コンディションを整え、長打力を取り戻し、打率3割1分2厘、40本塁打、94打点を記録した19年のように無双すれば、チームも変えられる。聖域を狙う後輩たちの声も聞こえてくるが「今年の僕を見て取れると思ったんじゃないですか。若い選手がレギュラーを狙うのは当たり前のこと」と譲るつもりは毛頭ない。

 12月14日で34歳を迎える。来季は35歳シーズンとなるが、宮本慎也や石井琢朗らは遊撃手として全く衰えぬ一流の技術を披露し、チームに貢献した。8年間務めたキャプテンを岡本和に託し、心機一転で臨む17年目の来季。鮮やかによみがえって見せる。(中野 雄太)

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