12月2から4日まで、愛媛・松山坊っちゃんスタジアムで行われる大学野球日本代表候補合宿に星槎道都大の最速151キロ左腕・滝田一希投手(3年)が、道内大学から唯一参加する。来年7月の第44回日米大学野球選手権大会を見据えた強化合宿でアピールし、日の丸ユニホームを手に入れてみせる。
想定外の吉報だった。大学日本代表候補合宿の参加を伝えられたのは11月上旬。「まさか自分が選んでもらえるとは思わなかった。びっくりした」と驚きを隠さなかった。
高校時代は地元の公立校(寿都高)で連合チームも経験した。大学では今秋のリーグ戦で優勝したものの道地区代表決定戦で敗れており、これまでの野球人生は全国と無縁。最速155キロの東洋大・細野晴希(3年)など来年のドラフト候補が数多く参加する合宿では「高いレベルで活躍している選手がたくさん集まる。全国を経験できていないので、アップの方法から生活面のことまで細かく聞いてみたい」と貪欲にトップレベルの技術を吸収していく構えだ。
プロへ登竜門 初の日本代表、そして大学卒業後のプロ入りに向けてアピールも忘れない。今年7月のハーレムベースボールウィーク(大学日本代表が参加したオランダで行われた国際大会)に出場した4年生投手7人全員が10月のドラフト会議で指名を受けており、代表入りは夢をかなえるための登竜門とも言える。「三振を奪う能力は負けていないと思っている。自分がどこまで通用するか確認して、プロになるためにもメンバーに割って入りたい」。北の怪腕が全国の強者との代表争いに挑む。(島山 知房)
◆滝田 一希(たきた・かずき)2001年12月28日、北海道・黒松内町生まれ。20歳。小3から黒松内スターズで野球を始め、黒松内中では軟式野球部。エース兼主将だった寿都高3年夏は小樽地区予選初戦敗退。183センチ、77キロ。左投左打。