元Jリーガーの山口聖矢(大橋)が29日、東京・文京区の後楽園ホールで行われた、国内のプロボクシングを統括する日本プロボクシングコミッション(JBC)のプロテストに合格。幼なじみのWBA、WBC、IBF世界バンタム級(53・5キロ以下)統一王者・井上尚弥(大橋)も自身のツイッターで「なななんと!おめでとう!!山口聖矢プロボクサーです」と『祝』の絵文字をつけて祝福した。
この日、大橋ジムの大橋秀行会長や井上真吾トレーナー、元日本スーパーフェザー級王者・岡田誠一、元日本&WBOアジアパシフィック・スーパーライト級王者の井上浩樹(ともに大橋)らが見守る中、山口は2ラウンドのスパーリングに臨み、サウスポー相手の実戦で得意の左フックは出せなかったものの、基本に忠実なジャブやワンツーを繰り出した。この日のテストでは、26人中21人が合格。山口もその中の1人として、JBCの発表に名を連ねた。
山口は1993年9月、神奈川・座間市出身。山梨学院高、関東学院大に進み、北信越リーグのサウルコス福井(2016年当時)を経て、J3のSC相模原でDFとしてプレーした。とは幼稚園の年少組の時からの幼なじみで、2018年にSC相模原を退団後は実家の自動車整備会社に勤務しながら、井上尚弥や元WBC世界バンタム級暫定王者の弟・拓真、いとことの井上浩らと一緒にトレーニングを行ってきた。
今年1月、尚弥から「やってみたら?」と提案され、大橋ジムの門をたたいた。「ボクシングには前から興味があった。刺激も欲しかったので。何も分からないことから始めたが、教えてもらったことは楽しさにつながった。下半身の筋肉の使い方とか、まだまだ。(尚弥には)練習を見てくれて、時々アドバイスもくれます」という。
主戦場はライト級(61・2キロ以下)を予定。「新人王を目指したい」と山口。前WBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人(ワタナベ)も「サイコーだ!」とつぶやいて喜びを示していた。