大相撲の宮城野親方(元横綱・白鵬)が29日、福岡市西区西浦の蒙古山(標高158・5メートル)山頂にある「蒙古塚記念碑」の竣工式に出席した。
関係者によると「蒙古山之石碑」と掘られた石碑のある場所は2度の元寇(げんこう、文永の役と、弘安の役)の見張り場だったという。犠牲者も埋葬されたということから1895年(明治28年)に地元の有志らによって石碑が建てられた。
しかし、2005年の福岡県西方沖地震によって倒壊してまったという。そこでモンゴル人留学生が在福岡モンゴル国名誉領事館に訴え、九州沖縄・モンゴル友好協会が中心になり、寄付などを集めながら復元に至った。
式典には宮城野親方の他、モンゴル出身の高砂親方(元関脇・朝赤龍)や十両・北青鵬(宮城野)ら約100人が出席した。「750年前の出来事(2度の元寇)の平和を祈る石碑が完成したのは確か明治時代。自分が(歴史の瞬間に)関わりをもてて光栄です。去年(起工式)も出席させてもらい、やっとみなさんの思いが形になりました。改めて日本とモンゴルの外交樹立50周年の記念の年にこの場で来れてうれしく思います」と宮城野親方は話していた。