◆サッカー◇皇后杯全日本女子選手権▽1回戦 常盤木学園2-1FC今治レディース(27日、宮城・石巻フットボール場)
1回戦で常盤木学園(東北・宮城)がFC今治レディース(四国・愛媛)に2―1で逆転勝ちした。1点を追う後半32分に追いつくと、その2分後に途中出場のFW白木珠奈(2年)が決勝ゴール。“格上”相手に粘り強く耐えながら、持ち味のパスサッカーでリズムをつくり、逆転につなげた。2回戦(12月3日)では、なでしこ1部・伊賀FCくノ一三重と対戦する。
狙い通りの形から得点を奪い、両手を広げてガッツポーズする常盤木学園・白木の元へ、仲間たちが笑顔で駆け寄った。1―1の後半34分、MF高塚映奈(3年)のパスに右足を合わせて決勝弾。DFライン裏のスペースに飛び込み、「スピードを生かして(相手を)抜いたり、タイミングを外していくのは得意。いいボールを出してくれたので、気持ちで押し込むだけでした」と白木が振り返った。
社会人チームという“格上”相手に前半は押し込まれ、32分に先制を許した。後半開始から途中出場した白木は「とにかく前に走って、点を取ることだけ考えた」と、前線から積極的に動いてチームを活性化。MF高塚映奈主将(3年)は「足元にしっかりつないでいけば自然とリズムがつくれるようになる」と、中盤の選手がポジションを変えながら豊富な運動量で流れを引き寄せた。シュート数は5本―11本と劣ったが、持ち味のパスをつなぎながら攻め込むサッカーで逆転につなげた。
カタールW杯で日本代表がドイツ代表に2―1で逆転勝ちした一戦を、選手たちは寮で一緒に観戦。前半は粘り強く守り、後半一気に攻め立てる戦い方に感銘を受けた。2回戦の相手はなでしこ1部・FC伊賀。高塚主将は「まず守備からしっかりやって、流動的に動きながら攻めたい。日本のように戦いたいですね」ときっぱり。次戦も一丸となって戦い、“格上”撃破を狙う。
(有吉 広紀)