◆東京女子プロレス「ALL RISE ’22」大会(27日、東京・後楽園ホール、観衆657人・超満員)
プリンセスタッグ王座を保持する「令和のAA砲」赤井沙希とSKE48荒井優希のタッグが愛野ユキ、原宿ぽむ組を退け、V3に成功したものの、“怪物”マックス・ジ・インペイラーとハイディ・ハウイツァの「ザ・ウエイストランド・ウォー・パーティー(WWP)」が挑戦表明。最大の試練の時を迎えた。
当初、同王座には愛野&らくが挑む予定だったが、らくの欠場により、急きょ原宿が抜てきを受けた。その原宿は同24日の直前会見では感極まって号泣してしまい、王者組が警戒心を強めていた。
赤井はキック、ビッグブーツ、張り手などの打撃技を中心に戦い、荒井も愛野にエルボーを叩き込んでいった。愛野がセカンドロープからのショルダー・タックルを荒井に、エプロンでヴィーナスDDTを赤井に決めれば、原宿はスネ蹴り、低空ドロップキックを繰り出し奮戦。愛野のダイビング・ショルダーと原宿のミサイルキックの合体技を荒井に放つも、カウント2でクリア。立て直した荒井は原宿にビッグブーツ、そして赤井とのダブル新人賞をぶっ放すと、荒井が原宿に必殺のFinally(カカト落とし)を決めて3カウントを奪った。
王者組がマイクを持って話していると、場内が暗転し、WWPからのビデオメッセージが流れ始めた。ハウイツァは「今日、誰が勝とうが、誰がベルトを持っていようが関係ない。1月にそのベルトをいただいきに行く。私たちにとってプリンセスタッグ王座以上にお似合いのベルトはないわ。2人ともピンクがよく似合うもんね。1月4日に会いましょう!」とアピール。インペイラーは8月と10月に来日し、東京女子マットを席巻した怪物で、ハウイツァはその正パートナーだという。
映像を見届けた赤井は「イッテンヨン(1月4日、後楽園)での挑戦者が決まったみたいです。でも、大丈夫。チャンピオンはこうやって何回も困難を乗り越えてこそ、どんどんベルトの輝きは増していくから。無事に守り切って、皆さんのいいプロレス初めを私たちのベルト姿でスタートさせましょう」ときっぱり。
荒井も「私も腹をくくったので。2023年初の試合で、ハッピーに締めくくって、いい年の初めにしたい」と覚悟を決めた。
バックステージで赤井は「(原宿に)会見で泣かれたときは正直、イラっとして。ベルトって、そういう空気のものじゃないって思っていたので。でも、今日リングの上に上がると、ちゃんとしたレスラーだった。愛野選手は十分強くて、またあの2人ともやりたいですし、らく選手ともやってみたい。またその機会があるまで、ベルトを守って実現させたい」と話した。
、 荒井も「ぽむさんはスネを中心に追い込まれてしまうので。追い込まれたときの強さがすごくて、今日も何度も危ないところがあったんですけど、ベルトを持って年を越したいと思ってたので、守ることができて良かった」と笑顔を見せた。
イッテンヨンで挑戦するWWPについて、赤井は「(インペイラーと)前にすれ違ったんですけど、台風のように去っていったので。台風に巻き込まれないように。チャンピオンとして、どんなタイプの選手でも受け止めて跳ね返してタッグで大きくなる」と気を引き締めていた。
◆全成績
▽15分1本勝負
〇鈴芽(8分13秒 リング・ア・ベル→片エビ固め)長谷川美子●
▽2vs3ハンディキャップマッチ20分1本勝負
〇中島翔子、ハイパーミサヲ(9分17秒 ノーザンライト・スープレックス・ホールド)桐生真弥、鳥喰かや、猫はるな●
▽タッグマッチ20分1本勝負
〇辰巳リカ、渡辺未詩(13分1秒 ドラゴンスリーパー)宮本もか、長野じゅりあ●
▽15分1本勝負
〇瑞希(9分55秒 キューティースペシャル)遠藤有栖●
▽タッグマッチ20分1本勝負
〇角田奈穂、上福ゆき(13分22秒 紫電改→片エビ固め)乃蒼ヒカリ、伊藤麻希●
▽プロレスリングEVE選手権試合30分1本勝負
〇山下実優(3分52秒 クラッシュ・ラビットヒート→片エビ固め)ミリー・マッケンジー●
※第20代王者が初防衛に成功
▽プリンセスタッグ選手権試合30分1本勝負
〇荒井優希、赤井沙希(14分45秒 Finally→片エビ固め)愛野ユキ、原宿ぽむ●
※第10代王者組が3度目の防衛に成功
▽プリンセス・オブ・プリンセス選手権試合30分1本勝負
〇坂崎ユカ(14分50秒 マジカルメリーゴーランド→片エビ固め)ビリー・スタークス●
※第11代王者が初防衛に成功