箱根駅伝55年ぶりに出場する立大の上野裕一郎監督が5000メートル13分39秒95で日本人トップ

スポーツ報知
日体大競技会5000メートルに出場した立大の上野裕一郎監督

 第301回日体大長距離競技会第1日が26日、横浜市の日体大健志台陸上競技場で行われ、箱根駅伝(来年1月2、3日)に55年ぶりに復活出場する立大の上野裕一郎監督が男子5000メートルに出場し、13分39秒95で全体5位、日本人トップになった。「走ることはやっぱり楽しい。学生を指導することで現役時代より心がアップデートされました」と充実した表情で話した。

 実業団のケニア人選手らが集まった5000メートルの最終組。最後尾からスタートした上野監督は徐々に順位を上げ、得意のラストスパートで、前回の箱根駅伝1区3位だった市村朋樹(サンベルクス)に競り勝ち、日本人トップでゴールした。「よっしゃー!」と雄たけびをあげた上野監督に対し、知り合いの実業団の監督からは「大人げないな。それにしても強い」と冗談交じりの称賛の声が上がった。

 前日の25日は東京・町田市立陸上競技場で行われたMARCH対抗戦1万メートルではペースメーカーとして出走。1000メートル2分53秒の正確なペースで7000メートルまで学生ランナーを引っ張った。「昨日、リズム良く走って、それが、きょうに生きました。ペースメーカーではなく、自分のために走るレースは1年に2回くらいですね。自分が走って学ぶことを学生に還元したい」と37歳の上野監督は「指導者」の顔になって話した。

 上野監督がこの日マークしたタイムは林虎大朗(2年)が持つ立大記録(13分49秒74)より速い。「日本一速い監督」と呼ばれる上野監督はチーム練習に一部参加し、一緒に走りながら選手を指導している。大会史上最長となる55年ぶりの“返り咲き”で28回目の箱根路に挑む立大を上野監督は体を張って引っ張っている。上野監督の独特の指導で成長著しい立大の挑戦は、第99回箱根駅伝の大きな見所になる。

 ◆立大陸上競技部 箱根駅伝が始まった1920年に創部。箱根駅伝には1934年に初出場。最高成績は3位(1957年)。1934~37年に4年連続で出場し、1937年に10区区間賞に輝いた青地球磨男は1936年ベルリン五輪800メートル出場(予選敗退)。岡田久美子は2016年リオ五輪女子20キロ競歩16位。昨年の東京五輪でも同種目15位。タスキの色は江戸紫。長距離部員は選手47人、学生スタッフ16人。練習拠点は埼玉・新座市。

 ◆上野 裕一郎(うえの・ゆういちろう)1985年7月29日、長野・佐久市生まれ。37歳。佐久長聖高入学と同時に本格的に陸上を始め、その年の12月、全国高校駅伝2区(3キロ)で8分16秒の好記録で区間賞を獲得。3年時には1万メートル28分27秒39の日本高校記録(当時)をマーク。2004年、中大に入学。箱根駅伝は1年1区19位、2年3区3位、3年3区1位、4年3区2位。08年に卒業し、エスビー食品に入社。09年ベルリン世界陸上5000メートルに出場(予選敗退)。13年、エスビー食品の廃部に伴いDeNAに移籍。18年12月に立大監督に就任。現在も選手と一緒に練習することも多く、学生レベルでトップクラスの走力を保持。「日本一速い監督」の異名を持つ。181センチ、61キロ。

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