【巨人】1位・浅野翔吾担当の岸敬祐スカウト ドラフト3日前の秘話を明かす

巨人の岸敬祐スカウト(右)とドラフト1位・浅野翔吾
巨人の岸敬祐スカウト(右)とドラフト1位・浅野翔吾

 巨人・岸敬祐スカウトは歓喜の瞬間を思い出していた。23日の「ジャイアンツ・ファンフェスタ 2022 supported by DAZN」。真新しい背番号51のユニホームを着たドラフト1位・浅野(高松商)を見るため、東京Dを訪れていた。ドラフト会議から1か月。「くじが当たった瞬間は素直にうれしい気持ちでいっぱいで興奮しました。両手でガッツポーズして喜んだのは人生初じゃないですかね。自分の現役生活でも記憶にないですよ(笑い)」。それほどほれ込んだ逸材だった。願いは、通じた――。

 「担当した選手の中から一人でも多くの選手とご縁がありますように」。ドラフト会議3日前。岸スカウトは京都市内の寺で手を合わせていた。スカウト2年目の2020年から行う直前の“儀式”。今年は土砂降りの大雨で身の危険すら感じる中、山腹の本堂まで片道50分。ケーブルカーで行けば早いのだが「最後の試練だと思って」とあえていばらの道を登り、決死の覚悟で開運スポットにたどり着いて願いまくった。

 記者は今年9月のU18W杯(米フロリダ州)を現地で取材した際、岸スカウトの熱意に触れた。NPB球団で唯一、開幕前の練習から生視察。何度も「浅野翔吾は間違いない」という言葉を聞いた。走攻守の高い能力はもちろん。「試合前の準備や環境に対する順応性も高く、常に明るい性格で周りから愛される選手であることも伝えました」と球団に報告したそうだ。

 スカウトとして昨年の担当選手だった大勢が今季、守護神で新人最多タイの37セーブを記録。実直で誰よりも熱い男によって今年は浅野が巨人に導かれた。「浅野選手もいつも言ってますけど体の大きさ関係なく、浅野選手みたいになりたいとプロ野球選手を目指す子供たちが増えるような、夢を与えられるような選手に育ってほしいです」。また必ず願いは通じる。活躍が待ち遠しくてならない。(中野 雄太)

 

<岸敬祐>(きし・けいすけ)1987年1月16日、兵庫・西宮市生まれ。35歳。関学大、関西独立リーグ・大阪ゴールドビリケーンズ、愛媛マンダリンパイレーツを経て2010年育成ドラフト2位で巨人入団。13年オフに戦力外通告。同年ロッテの入団テストを受けて育成契約で入団。14年オフに2度目の戦力外通告。15、16年と三菱重工長崎でプレー。16年に現役引退し、17年からロッテの打撃投手兼スコアラー。19年から巨人のスカウト。今年の育成ドラフト3位・吉村優聖歩(明徳義塾)も担当選手。

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