森保一監督、采配的中!後半3バック変更で一変…堂安律&浅野拓磨のゴール呼び込んだ 

スポーツ報知
ドイツに勝利し、笑顔を見せる森保一監督(カメラ・小林 泰斗)

◆カタールW杯 ▽1次リーグE組 ドイツ1―2日本(23日・ハリファ国際競技場)

 日本代表の森保一監督(54)が攻めの采配で、逆転勝利に導いた。防戦一方の後半から、3バックに変更し、流れを変えた。日本がW杯で初めて逆転勝利を収めた。「ドーハの奇跡」を手繰り寄せた。

 地鳴りのような歓声が日本に注がれた。森保監督はベンチから勢いよく飛び出していく選手たちを見つめ、ベンチ前でスタッフと抱き合った。W杯で初めての逆転勝利を、格上のドイツからもぎ取った。「これまでの世界のサッカーを考えると、今日の我々の勝利は世界のサプライズだと思う。日本のレベルが世界に近づいているということ」。会心の勝利だった。

 攻めの采配が、奇跡の大逆転勝利に導いた。0―1で迎えたハーフタイム、DF冨安を投入し、3バックに変更。前半、防戦一方だった流れを変えると、MF堂安、FW浅野ら次々と攻撃カードを切り、2点を演出した。「うまくいかなかったときの準備はしていた。0―1でもそういうこともあり得る」と選手に話していた。

 立ち上がりは、想定以上にボールを持たれた。前半31分、MFキミヒからのクロスが、フリーで受けたDFラウムに渡った。焦ったGK権田が倒し、PK献上。同33分に先制点を奪われた。この時点で、パス本数はドイツの321本に対し、日本は50本。ずっと自陣にいた。やや下がり目の位置でゲームメイクするMFミュラーに守備が引っ張られ、空いた日本の右サイドから失点になるPKを与えた。

 1トップにFW前田、ボランチにMF田中、DFは板倉を先発起用した。ベストメンバーはFW浅野、MF守田、DF冨安だが、負傷明けで計算が立たない。状態面を優先して起用。だが、1点リードされた場面では冨安、浅野を惜しみなく投入。波を作り、試合をひっくり返した。ドイツにひるむことなく、勝利への道筋を作った。

 ドイツは日本サッカーにとっては「父」と言える存在。メキシコ五輪銅メダル獲得に貢献したクラマー氏を始め、多くのドイツ人指導者、選手が発展に寄与してきた歴史がある。「日本サッカーの発展の助けていただいていることはリスペクトしているし、感謝したい。ただ、ゲームは勝利を目指すことに変わりはない」。お手本を逆転で超えた。

 苦戦したアジア最終予選、4位に終わった東京五輪。策がない―。メンバーはいつも同じ―。そんな批判にさらされた森保監督が見せた、執念の采配。ドイツの分厚い壁をぶち破り、勝ち点3をもぎ取った。森保ジャパンが、1次リーグ突破へ、夢の8強へ。「次も勝利を目指して戦う」。指揮官の瞳がより一層輝いていた。(内田 知宏)

サッカー

個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請
×