浅野拓磨&堂安律が「ドーハの奇跡」途中出場の2人が大仕事!指揮官の信頼に最高の形で応えた

スポーツ報知
勝ち越しゴールを決めた浅野はガッツポーズ(カメラ・小林 泰斗)

◆カタールW杯 ▽1次リーグE組 ドイツ1―2日本(23日・ハリファ国際競技場)

 「ドーハの奇跡」を起こした! FIFAランク24位の日本代表は1次リーグ初戦で、優勝4度を誇る同11位のドイツに2―1で逆転勝利した。序盤から劣勢の展開が続き、前半33分にPKで先制ゴールを献上。後半30分、途中出場でW杯デビューしたMF堂安律(24)=フライブルク=が左足で同点ゴールを決め、日本の今大会第1号をマーク。同38分に途中出場のFW浅野拓磨(28)=ボーフム=が逆転ゴールを奪った。日本は27日の第2戦でコスタリカ(同31位)と対戦する。

 一身に背負い続けてきた思いの強さを、浅野は全て右足に込めた。1―1の後半38分。板倉の自陣FKからの縦のロングパスに反応し、右サイドを抜け出した。相手DFのマークに当たり負けせず、右足を思い切り振り抜いた。ニアサイドを突いたシュートは、世界屈指のドイツ代表GKノイアーですら手も足も出ない最高のコースをぶち抜く決勝点に。4度の世界王者に輝いたドイツを沈めるゴール。得意のジャガーポーズで喜びを爆発。一直線に日本サポーターが待つスタンドへ走った。「4年前にW杯メンバーに入れなくて、その瞬間から今日のために準備してきた。それが結果につながった」。興奮冷めやらぬ声で、大仕事を振り返った。

 4年前のロシアW杯。浅野はメンバーからは漏れ、バックアップとして現地には同行。キャンプ地では一発芸を披露するなどチームを盛り上げた。FW岡崎が負傷していたこともあり、初戦のコロンビア戦直前までメンバー変更の可能性があったが、最終的には見送られた。コロンビア戦の勝利はスタンドで観戦。その光景は、今でも目に焼き付いているという。

 その後はセルビア1部・パルチザンで20―21年シーズンに18得点を挙げるなど結果を残すも、給与未払いの問題で退団し、所属クラブなしで代表になった時期も。それでも広島時代からの恩師・森保監督からの信頼は厚く、招集は続いた。“偏愛”ともみられる招集に、SNS等で批判を受けた時期もあった。

 それでもチームが窮地に立たされていたアジア最終予選のオーストラリア戦(21年10月12日)では、決勝点となるOGを誘発するシュートを放ち、チームに貢献。W杯目前の9月には、右膝内側側副じん帯断裂のけがを負ったが、それでも指揮官はメンバーに選んだ。その揺るがぬ信頼に、最高の形で応えた。

 一方で同点ゴールの堂安は、反骨心を自らの力に変えた。1点を追う後半30分。MF南野の折り返しをGKノイアーがはじいたところを、左足で押し込んだ。「もう俺が決めるって気持ちで、俺しかいない、と強い気持ちで入った」。アジア最終予選ではメンバー落ちも経験し、今大会もサブの立場でスタート。それでも大会前「今は自分を使え、と思っている。その準備はできている」と宣言していた通り、途中出場から大仕事をやってのけた。

 日本史上初のW杯での逆転勝利。形は違えど、思いを力に変えた2人のアタッカーが、日本の新たな歴史に名を刻んだ。(金川 誉)

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