ドイツに3つの懸念「点取り屋不在」「前回大会のトラウマ」「“飛び道具”サネ負傷」

スポーツ報知
ドイツ代表(ロイター)

 ドイツ代表は22日、日本戦に向けた最終調整を行った。2大会ぶり5度目の頂点を狙う優勝候補は、リーグ10連覇中の絶対王者・同国1部バイエルン勢を中心に、各ポジションにタレントがそろう。練習場でのトレーニング、連盟関係者や番記者への取材を重ねた岡島智哉記者が、そんな強国ドイツが抱える“3つの懸念”を読み解く。

 一つ一つの所作に、強国感が漂う。列になってのステップ、輪になってのストレッチ。ドイツは、リラックスしながらもピリピリとした緊張感を醸し出し、日本戦への最終調整を行った。

 優勝4度はブラジルに次ぐ2位タイ。16大会連続8強以上(~14年大会)はブラジルをも上回る最長記録。下馬評が低かろうが、いつだって勝利を重ねてきた。今大会はバイエルン中心のMF勢が最大の強み。19歳のムシアラに地元紙記者は「エムバペ以上の逸材」と期待する。GKノイアー、ミュラーは衰えたとの声を実力と結果で払拭し、4大会連続のピッチに立つ。

 一方、取材を重ねる中で、“3つの懸念”が浮かび上がってきた。1つはストライカーの不在。連盟関係者は「我々に9番(ストライカー象徴の番号)はいない。クローゼが最後。だからもう8年も不在」と苦笑いを浮かべる。4大会に出場し歴代トップ16得点のクローゼの引退以降、ストライカーは定まっていない。今大会もクラブでMF起用が中心のハーバーツ、ニャブリらの主力起用が想定される。

 2つ目は前回大会の苦い経験。初戦でメキシコに敗れ、第3戦で韓国に負けた。西ドイツ時代を含めて19度目の出場で初の1次リーグ敗退だった。選手や監督への会見で、メディアはこの話題を何度も質問する。ノイアーは「初戦が一番大事だ」と強調するが、関係者は「決勝まで7試合あることを想定している。初戦から全力は難しい。でも前回のことがあるから絶対負けられない。コンディションとメンタルにギャップが生まれるかも」と不安を語る。

 3つ目は主力MFサネの負傷。21日の練習で右膝を痛め、この日、日本戦欠場が発表された。ドイツ紙ビルトは「フリック監督は、日本戦先発に彼を考えていた。監督は再考を余儀なくされる」と伝えた。控えも豪華だが、“飛び道具”的存在だったドリブラーの不在が、どのような影響を与えるか。

 「サッカーは本当に単純なスポーツだ。22人が90分間ボールを追いかける。そして最後にドイツが勝つ」。90年イタリアW杯でドイツに敗れたイングランド選手が残した言葉は、格言となって今も残る。ドイツはドイツなのか。それとも―。(岡島 智哉)

 ◆日本のW杯優勝国との戦績 本大会では2度対戦し、いずれも敗れた。初出場の98年フランス大会1次リーグ初戦で、優勝2度のアルゼンチンと激突し、0―1で惜敗。06年ドイツ大会1次リーグでは、02年日韓大会覇者ブラジルに1―4で完敗。前半にFW玉田圭司が先取点を奪うも、実力差を見せつけられた。現時点で世界一を経験した8チームとは、過去43度対戦し、4勝8分け31敗。今大会同組のドイツとは1分け1敗、スペインとは1敗でともに未勝利。

 ◆ドイツとの対戦成績 ジーコジャパン時代に2度対戦し1分け1敗。初対戦は2004年12月16日に横浜で開催された国際親善試合。前半は無失点でしのいだが、後半にFWクローゼに2得点を許すなど0―3で完敗した。2度目はドイツW杯直前の06年5月30日に同国内で対戦。後半、エースFW高原直泰の連続ゴールで2点のリードを奪ったが、終盤にセットプレーから立て続けに失点し2―2のドローに終わった。

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