テレ東・冨田有紀アナ「絶対に五輪のメインキャスターになりたい」夢は再び奥寺康彦氏にインタビュー

スポーツ報知
小動物系のキュートな見た目と、段取り上手で芯の強い内面を併せ持つ冨田有紀アナ(カメラ・矢口 亨)

 入社2年目のテレビ東京・冨田有紀アナウンサー(24)は“準備と熱意”を武器に急成長を遂げている。生活情報番組「よじごじDays」(月~金曜・後3時40分)では月・火・金曜のメインパーソナリティーを担当。スポーツアナへの道も着々と歩んでいるが、その原点は高校時代に自らコンタクトを取り、日本サッカー界のレジェンド・奥寺康彦氏(70=現・横浜FC代表理事兼シニアアドバイザー)への取材を敢行したこと。経験を力に変え「いつか五輪のメインキャスターへ」とエースアナへの飛躍を目指す。

 1年目の秋から加入した「よじごじ―」。当初は月曜だけだったが今年4月から火曜、金曜も担当している。メインターゲットは主婦層。24歳の冨田アナにとって大きなチャレンジだが「難しさはありますが、背伸びをしてコメントしても視聴者の方には分かってしまう。知らないことはMCの方に分からないと正直に伝えたり、自分の世代なりの意見を言いやすい場面では積極的に伝えるようにしています」と語る。

 月曜のホンジャマカ・石塚英彦(60)、火曜の上地雄輔(43)、金曜の小泉孝太郎(44)と、日替わりのパーソナリティーからも学びを得ている。「石塚さんは東京のお父さん。言葉のひとつひとつが温かくて。打ち合わせでも疑問に思ったことは事前に確認したり、仕事に対する姿勢も学ばせていただいています。上地さんは、小学校のころイベントに参加するほどの大ファンで。進行に気を取られてしまいがちな時に『普通に会話するつもりでやればいいよ』と愛を持って教えてくださいました。孝太郎さんは温泉みたいな優しい方。小さな変化を決して見落とさず、私に対しても敬語で丁寧に接してくれる。時間がゆったり流れて、隣にいると安心します」

 情報・バラエティーだけではなく、スポーツアナとしても勉強を続けている。原点は高校時代にサッカー界のレジェンド・奥寺氏にインタビューしたこと。高校でサッカー部のマネジャーを務めていたころ、ドイツ・ブンデスリーガに魅(み)せられ、教師から、日本で初めて海外に移籍し、ブンデスリーガの1FCケルンなどでプレーした奥寺氏の存在を教わった。

 「大学でドイツ語を学びたいと思っていたので『電話してみよう』と。若さゆえの見切り発車だったのですが、広報の方も奥寺さんもすごくいい方で『時間を取ります』と言ってくださり、ドイツ語圏についてや、当時のドイツのお話を聞かせていただいた。受験勉強やアナウンサーを目指す熱量を下さったのが奥寺さんでした」。今でも交流が続いており、今度はアナウンサーとしてインタビューをするのが夢だ。

 先月23日は競輪のG1・寛仁親王牌で優勝し、史上4人目、23年ぶりのグランドスラムを達成した新田祐大(36)のレース直後のインタビューを担当。「新田選手にとっておそらく人生で二度とない瞬間。心が思いっきり揺さぶられました」と胸を熱くした。不思議と緊張はなかった。「これまでの中継でも準備はしてきたんですが『まだできたな』って反省する部分が残っていた。そのレースでは『何が起きても大丈夫』と思えるぐらい準備をしてきたので、純粋に集中することができました」。数分のオンエアには乗ることのない、何百倍の準備こそが自らのお守りになった。

 「絶対に五輪のメインキャスターになりたい」。掲げる志は大きい。「そのために逆算して何をすればいいか。ドイツ語や英語をもっと頑張って、競技への見識をもっと深めたい」と地道に準備を続けている。「時間は有限なので、同じ時間を過ごすのなら、しんどくても楽しい方がいい」。小さな一歩の積み重ねが、冨田アナの未来の大きな希望につながっている。(宮路 美穂)

 ◆冨田 有紀(とみた・ゆき)

 ▼生まれと経歴 1998年5月8日、茨城県生まれ。上智大外国語学部ドイツ語学科卒業後の21年に入社し、同期に立川周アナ。

 ▼行動派です 今年の夏はサーフィンに挑戦。冬はスキーを計画しているといい「広瀬香美さんやユーミンを聞きながらさっそうとゲレンデを滑りたい」。

 ▼特技 8歳から10年以上続けたダンス。米ニューヨークに短期留学した経験もあり、今春放送されたBSテレ東のSAS(スマート・アド・セールス)のCMでは踊りまくる姿も。意外な特技では「パンの袋詰めが早いです」。

 ▼趣味 銭湯。近所にある銭湯からもんじゃ焼き店の“黄金ルート”を堪能中。トレンディードラマの観賞も好きで「『東京ラブストーリー』はDVDを所持しています」。

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