◆東京六大学野球 第5回オータムフレッシュリーグ▽(19日・富士球場)
慶大は、静岡県富士市立の中学野球部に所属する約50名を対象に野球教室を開催した。キャッチボールやバトミントンの羽を使ったロングティーなどを行い、最後にはホームラン競争を開催し、約2時間、静岡県の中学生と交流した。
巨人や西武で活躍した清原和博氏の長男・正吾内野手(2年=慶応)も参加。この日、誕生日を迎えた、田子浦中野球部に所属する佐野一樹君(14)とキャッチボールを行った。清原が慶大に所属していることを知っていた一樹君は「清原さんに会えるかな…と思っていました」と自らキャッチボールの相手に志願。「球が伸びてきて、ノーバウンドできたのでびっくりした」と目を輝かせた。中学では中堅手を任されており「バッティングと送球を安定して投げられる方法を聞きたい」と閉会式の質問コーナーでは手を挙げて質問。大先輩たちから助言を受けた。ホームラン競争に出場した際には、全員からバースデーソングが贈られ「誕生日に野球ができた。よかったです」と笑顔を見せた。
終盤には、今春からリーグ戦に出場し、先発として春秋合わせて11試合に登板した外丸東眞投手(1年=前橋育英)が投球を披露。子どもたちはレベルの高さを肌で感じ、一球を投じるごとに歓声を上げていた。ホームラン競争ではラストバッターに清原が登場。軟式球を使用したが、フルスイングすると打球はグラウンドの外まで伸び参加選手の中で一番の飛距離を飛ばしていた。
慶大がオータムリーグで野球教室を行うのは今回が初めて。取りまとめた吉原東中の遠藤文昭教諭は「大学生にマンツーマンで教えてもらえてみんな楽しそうだった。来年以降も続けていきたい」と前向きな姿勢を見せた。
野球教室を終え清原は「中学生ががむしゃらに野球をやっている姿を見て元気をもらえた。童心に帰って野球を楽しむことを気付かせてくれた」と笑顔を見せた。普段、交流機会の少ない静岡の子どもたちと触れ合い「東京や神奈川だけでなく静岡からも応援してくれている。自分が置かれている環境に感謝して、いい影響を子供たちに与えたい」。来春のリーグ戦出場へ向け、応援を力にすると誓った。