京極町 ミネラル豊富な「超軟水」を365日自由にゲットできるふきだし公園…あの街行く北海道

スポーツ報知
ふきだし公園には、「道の駅 名水の郷きょうごく」もある

 緑と水にあふれた「ふきだし公園」は、国道276号線から南西へ、京極町と倶知安町を結ぶ道道478号線沿いに現れる。一歩足を踏み入れ、視線を上げれば、蝦夷(えぞ)富士の名を誇る羊蹄山の堂々たる姿も飛び込んでくる。年間約75万人(令和元年)が訪れる園内ではミネラル豊富な“超軟水”が365日自由にくめる。

 湧水の正体は、地中深くに浸透し、長い年月をかけてろ過された羊蹄山の雪解け水だ。地元出身、観光協会の横井寿美佳さん(25)は「1日8万トン(日本最大級、生活用水30万人分)が湧き、水温もほぼ年中6.5度。軟水でも硬度がより低く、まろやかで飲みやすいと好評です」と話す。

 1985年に全国の名水百選入りも果たした「羊蹄のふきだし湧水」は毎月水質検査も実施され、安心安全。カップラーメン作りを企てる登山客にも大人気だ。何かとストレスも多い時代。純度100%の美しい水に、心も体も癒やされてみては?

 超軟水はグルメにも欠かせない。湧水は町内の浄水場を経由し、各家庭や飲食店へ。「一心庵」でも、この水を使って、自慢の手打ちそば、うどんを作っている。横井さんも「水が重要と言われる手打ちだけに、味も格別。口当たりがなめらかで、雑味もない。おそばが苦手だった私でもおいしく食べられるほどです。町を訪れた際にはぜひおそばやうどんを食べてみてください」と太鼓判を押す。

 道民なら一度は目にしたことがある!? 町でくみ上げた湧水は「京極の名水」として、道内各地のセイコーマートでも気軽に購入することができる。町に構える「北海道ミネラルウォーター株式会社」から衛生的に処理して販売されているもので、他にも「名水珈琲ゼリー」や「名水珈琲」も人気。町内のスーパーでは、おみやげ用に箱買いする観光客も多いとか。

 ◆京極町 後志地方南部にある羊蹄山(蝦夷富士)の東すそ野に広がる231.49平方キロメートルのまち。1897年に旧丸亀藩主の京極家子爵・高徳が、現市街地に該当するワッカタサップ川付近の未開地に入植し、京極農場を開いたことから成り立っていった。名水の郷として知られ、町木はミズナラ。人口は20年時点で2941人。

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