新センター候補は成長株とあのルーキー!?
巨人の原辰徳監督(64)が15日、スポーツ報知のYouTube「報知プロ野球チャンネル」に出演し、来季に向けた外野陣の構想を明かした。これまで不動の中堅手だった丸佳浩外野手(33)を右翼に置き、内野手登録の増田陸(22)、ドラフト2位の萩尾匡也外野手(21)=慶大=らで中堅のポジションを争わせるプラン。ここに秋広やドラフト1位の浅野も絡んでくる可能性があり、ヤングGによるし烈なセンター争いが勃発しそうだ。
原監督は、来季に向けて驚きのプランを温めていた。この秋季キャンプでは外野手としてもアピールしている増田陸と、東京六大学3冠王で即戦力と期待されるドラ2・萩尾の同学年コンビについて言及。「タイプは違うだろうけど、その2人はセンターで争ってほしいなと。丸がもちろん中堅を守ることはありますけれど、彼はまだ肩は強いし、右翼に回すということになると、外野はかなり守りが広くなりますよ」と構想を明かした。
増田陸の本職は内野だが、シーズン中から左翼の練習を重ね、この秋は右翼にも挑戦している。1軍デビューを果たした今季は、一時は中田の代役一塁手を任されるなど69試合に出場し、打率2割5分、5本塁打、16打点。意外性と爆発力も大きな魅力だ。原監督は「打撃が良ければレギュラーというポジションも外野はチャンスがあるし、可能性がある限りやったほうがいい。内野守備はおとなしくやってるけれど、外野に行くと結構ハツラツ感があるね」と、外野手としても適性を感じている。
増田陸と萩尾のセンター争いに、秋広が参戦する可能性もありそうだ。現在の主戦場は一塁と左翼だが、今年2月のキャンプでは中堅にメインで入り、丸のそばで練習することで英才教育を受けた。背番号「55」を受け継いだ逸材は打力も着実に伸びていて、指揮官は「秋広はバッティングの姿が良くなりましたね。体もだいぶできてきました。何より頑丈。まず弱音を吐かない。どこか痛いというのを聞かない。大したもんだね」と認めている。
ドラ1の浅野も中堅手候補の一人だ。高校生ルーキーではあるが、走攻守で高いレベルにあり、伸びしろも無限。秋広も高卒1年目の春季キャンプから1軍に抜てきされ、最後の最後まで開幕1軍を争った。一方で、5年ぶりに古巣復帰を果たした長野、レギュラー奪取のために外野にも挑戦する覚悟の松田、けがからの復活を目指す梶谷など、百戦錬磨のベテラン組も黙ってはいない。中堅手に限らず、来季の外野争いは激化するだろう。(尾形 圭亮)
◆増田 陸(ますだ・りく)2000年6月17日、大阪府生まれ。22歳。茨城・明秀学園日立高では1年秋から遊撃のレギュラー。18年ドラフト2位で巨人入団。21年オフに育成選手となるも、22年3月に支配下復帰し、5月に1軍デビュー。178センチ、85キロ。右投右打。
◆萩尾 匡也(はぎお・まさや)2000年12月28日、熊本県生まれ。21歳。文徳から慶大に進み、2年春にリーグ戦に初出場して初打席本塁打。3年時からレギュラーに定着。4年秋は打率4割、17打点、4本塁打で東京六大学で戦後16人目の3冠王獲得。22年ドラフトで巨人から2位指名を受けた。180センチ、84キロ。右投右打。
◆前編配信中、後編きょう21時~
〇…スポーツ報知のYouTube「報知プロ野球チャンネル」は初めて、原監督が選手を見渡すために作られた通称「原タワー」に招かれた。スポーツ報知評論家・村田真一氏とのインタビューでは他に、不振に終わった坂本への思いや、13日のソフトバンク戦(サンマリン)で3安打を放った秋広の成長にも言及。この模様は15日午後9時に配信。16日の同9時からは後編をお届けする。