箱根駅伝55年ぶり出場の立大 上野裕一郎監督の絶妙のペースメイクで自己ベスト連発

スポーツ報知
立大・上野裕一郎監督(中央)の背中を追って自己ベスト記録を更新した関口絢太(左)と山本羅生(右)

 第300回日体大長距離競技会第2日が13日、横浜市の日体大健志台陸上競技場で行われ、箱根駅伝(来年1月2、3日)に55年ぶりに復活出場する立大の選手が5000メートルで自己ベストを連発した。

 強風と大雨の悪条件の中、スタートした5000メートル第24組で「日本一速い監督」と呼ばれる上野裕一郎監督が安定した絶妙なペースで先頭を走り、選手をアシスト。上野監督は4000メートルを設定タイムぴったりの11分10秒で通過した後、予定より1周多く4400メートルまで走った。関口絢太(3年)が自己ベストを約11秒更新する13分55秒10で組1位でゴール。山本羅生(2年)が自己ベストを約10秒更新する13分57秒11で続いた。永井駿(1年)、内田賢利(3年)、安藤圭佑(2年)らも自己ベスト記録をマークした。自身初の13分台をマークした山本は「上野監督に引っ張ってもらって頑張れました。今の力を出し切れました」と笑顔で話した。

 上野監督は37歳にして驚異的な健脚を誇る。他校の監督からは「上野監督のペースメイクは完璧」「上野監督が立大で一番、強いのではないか」「今、箱根駅伝を走っても往路で区間上位、復路なら区間賞争いをする」などと感嘆の声が上がった。当の上野監督は「4000メートルを11分10秒で通過した後、残り1000メートルをちゃんと走れば2分40秒(トータル13分50秒)で上がれたと思いますよ」とサラリと話した。

 この日、世田谷246ハーフマラソン(21・0975キロ)などに出場するチームが多い中、立大はトラックで強化を図る。「予選会でハーフマラソンを走っていますし、何本もハーフマラソンを走れる体力はまだありませんので」と上野監督は冷静に説明した。

 今後、前回の箱根駅伝優勝の青学大、同6位の中大、同10位の法大、同14位の明大とともにMARCH対抗戦1万メートル(25日)に出場する。「MARCH対抗戦の第3組でペースメーカーをします。28分50秒の予定です」と上野監督。大会史上最長となる55年ぶりの“返り咲き”で28回目の箱根路に挑む立大を上野監督は体を張って牽引している。

 ◆立大陸上競技部 箱根駅伝が始まった1920年に創部。箱根駅伝には1934年に初出場。最高成績は3位(1957年)。1934~37年に4年連続で出場し、1937年に10区区間賞に輝いた青地球磨男は1936年ベルリン五輪800メートル出場(予選敗退)。岡田久美子は2016年リオ五輪女子20キロ競歩16位。昨年の東京五輪でも同種目15位。タスキの色は江戸紫。長距離部員は選手47人、学生スタッフ16人。練習拠点は埼玉・新座市。

 ◆上野 裕一郎(うえの・ゆういちろう)1985年7月29日、長野・佐久市生まれ。37歳。佐久長聖高入学と同時に本格的に陸上を始め、その年の12月、全国高校駅伝2区(3キロ)で8分16秒の好記録で区間賞を獲得。3年時には1万メートル28分27秒39の日本高校記録(当時)をマーク。2004年、中大に入学。箱根駅伝は1年1区19位、2年3区3位、3年3区1位、4年3区2位。08年に卒業し、エスビー食品に入社。09年ベルリン世界陸上5000メートルに出場(予選敗退)。13年、エスビー食品の廃部に伴いDeNAに移籍。18年12月に立大監督に就任。現在も選手と一緒に練習することも多く、学生レベルでトップクラスの走力を保持。「日本一速い監督」の異名を持つ。181センチ、61キロ。

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