テレビ番組「てなもんや三度笠」などで知られるタレントの白木みのる(しらき・みのる、本名・柏木彰=かしわぎ・あきら)さんが約2年前に死去していたことが12日、関係者への取材で分かった。死亡日時や死因など詳細は公表しておらず、親族は「2年前に亡くなったのは事実です。それ以上はお答えしておりません」と話した。
小柄な体格とハイトーンボイスでお茶の間の人気者となった個性派タレントが、ひっそりと天国へ昇っていた。
藤田さんと絶妙共演 白木さんは草創期の吉本新喜劇で活動。61年放送開始のコメディー番組「スチャラカ社員」で注目され、翌年から「てなもんや三度笠」に出演した。小坊主「珍念」を好演し、長身の故・藤田まことさんが演じる渡世人「あんかけの時次郎」との掛け合いで人気を爆発させた。藤田さんによる「あたり前田のクラッカー」の流行語も番組から生まれた。
その後も舞台を中心に関西喜劇界で活躍。ドラマや映画にも多く出演したが、2014年に映画「テルマエ・ロマエ2」にラーメン屋の店主役で出演したのを最後に、芸能活動から遠ざかっていた。近年は兵庫県芦屋市の高齢者施設に入所していたという。
同市内にある自宅の近隣住民はこの日、スポーツ報知の取材に「とっても気さくで、とっても楽しい、いい方でした。藤田まことさんとの話もよくしてくださいました」と人柄を語った。約2年前に亡くなったことも知っており「なんで白木さんが亡くなったのにニュースにならへんのやろうと思っていた」と話した。
関係者によると白木さんの自宅は今後取り壊し、畑にする予定だという。
◆白木 みのる(しらき・みのる、本名・柏木彰=かしわぎ・あきら)1934年5月6日、島根県生まれ。地元島根でのど自慢で活躍し、59年に吉本興業入り。草創期の吉本新喜劇で活動。75年、松竹芸能入り。2001年にはMr.ChildrenのアルバムのCM、03年にはNHK連続テレビ小説「てるてる家族」に出演。