◆秋季四国大会 ▽決勝 英明5―4高松商(6日・レグザムスタジアム)
四国大会は32年ぶりに香川県勢による決勝が行われ、5―4の接戦を制した英明が8年ぶり2度目の優勝。高松商は準優勝に終わったが、巨人ドラフト1位の浅野翔吾(17)から主将を引き継いだ横井亮太三塁手(2年)は3打数2安打と奮闘した。
1点を追う最終回。2死一塁で四球を選び、横井はベンチに向かって吠えた。しかしあと1本が出ず、ライバルに今秋2連敗。「チャンスでの集中力や確実に点を取ってくるところに差を感じた」と肩を落とした。
浅野から受け継いだ座。「偉大なキャプテンだったので、プレッシャーがあった」と打ち明けた。それでも前任者から「あまり気負うなよ。お前が打たんくても周りが打ったら勝てる。落ち着いてやれ」とゲキを飛ばされ、不安は解消。準決勝、決勝で計4安打3四球と、センバツ当確をたぐり寄せる働きを見せた。
準決勝などを観戦した巨人ドラフト1位の先輩は「(横井が)気負ってたんですよ、県大会から。僕もそうだった」と吹っ切れた後輩に目を細めた。「守り勝つ野球が高商の伝統。加えて、チャンスで確実に取れる野球を」と横井。正式な吉報を待ち、浅野が踏めなかった春の聖地で、同県のライバルにリベンジする。(瀬川 楓花)