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delta選手が今期2勝目!圧倒的火力で年間王者同士の決勝戦制す…ぷよぷよチャンピオンシップ

スポーツ報知
優勝したdelta選手

 対戦型パズルゲームのプロeスポーツ大会「ぷよぷよチャンピオンシップ SEASON5 STAGE3 決勝トーナメント」が5日、東京・港区の東京タワー内にあるeスポーツ施設「RED° TOKYO TOWER」で行われ、プロ16選手がトーナメントで対戦。圧倒的な攻撃力を誇るdelta選手がSTAGE1に続く今期2勝目を挙げた。

 「怖かった」。決勝戦の直前。SEASON1(2018~19年)の年間王者に輝いたdelta選手も、この時ばかりは緊張していた。相手は同世代のライバルで、SEASON3(20~21年)年間王者のぴぽにあ選手だ。「わきの筋肉が緊張で震えていて、裏でずっとほぐしていた」。そんな状態での第1セット。いきなり4本を先取されると、調子が上がらないまま3―5でセットを奪われた。

 「自信を持って、自分の本線(大連鎖)を信じて」。自らにそう言い聞かせると、普段の自分が戻ってきた。「今日は本線1本で行くと決めていたから」。小細工に頼らず、自慢の火力で勝負した。13連鎖。14連鎖。15連鎖。第2セットを5―3で奪い返すと、第3セットは5―0で圧倒した。年間王者同士の激戦を終えると、脱力したように181センチの長身を前方に折り曲げた。「率直に、ぴぽにあ君に勝てたのがうれしかった」

 普段は1人用のタイムアタックでスピードを磨き、対人戦の練習は2週間前から本腰を入れた。「強かった時の自分を振り返った」。この日のために丸いレンズの“勝負メガネ”も新調。「矯正視力が0・3から1・1に。(試合中に相手の盤面を見る)凝視力が上がりましたね」と笑う。プロeスポーツチームに所属する専業プレイヤー。賞金100万円は「生活費に充てます」とまた笑った。

 10月の栃木国体の文化プログラム「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」で日本一に輝いた20歳のともくん選手を筆頭に、若い世代の台頭が著しい『ぷよぷよ』プロシーン。この日も準決勝に19歳のリッキー選手が勝ち上がってきたが、27歳のdelta選手が返り討ちにした。来年3月に行われる「ぷよぷよファイナルズ」で自身2度目の年間王者獲得へ、新しいメガネで視界も良好。これからもぷよぷよプロ最長身の“巨人”は若き挑戦者の前に立ちふさがりつづける。

■フェンシング太田雄貴さんも客席で興奮

 〇…この日、観客席では元フェンシング日本代表で日本eスポーツ連合(JeSU)の特別顧問をつとめる太田雄貴さん(36)が観戦。『ぷよぷよ』はWindows95で遊んだことがあるそうで、「老若男女が楽しめるゲームで、コミュニケーションツールとしても優れていると思います」と笑顔で話した。ぷよぷよプロの試合は初めての生観戦で、「選手の皆さんの技術の高さに圧倒されました。勉強になりました!」と、08年北京五輪、12年ロンドン五輪で銀メダルを獲得した世界的アスリートも大連鎖が飛び交うプロの技に興奮していた。

 ◆ぷよぷよチャンピオンシップ JeSUが認定するプロ選手のみが参加できるセガ公式の大型eスポーツ大会。準決勝までは2本先取2セットで行われ、準決勝以降は5本先取2セットで行われる。年間4回の開催で、優勝賞金は各100万円。優勝および準優勝の選手には年度末に行われる年間王者決定戦「ぷよぷよファイナルズ」への出場権が与えられる。

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