前田日明、高田延彦、山崎一夫の3強“前高山”に、新日本プロレスから藤原喜明、船木優治(現誠勝)、鈴木みのるの“藤原組”が参戦し、個人闘争に加え、譜代VS外様という軍団抗争で、日本人対決に幅が出来た新生UWF。
1989年7月24日の博多スターレーン大会「U.W.F. FIGHTING SQUARE HAKATA」では、まず藤原と山崎が対戦。大将と先鋒という図式だけに、藤原がTKOで貫禄勝ちとなった。
旗揚げイヤーの1988年の夏に行われたビッグマッチ「真夏の格闘技戦」(8月13日・有明コロシアム)から1年。同じ8・13に行われた横浜アリーナでの真夏の祭典「U.W.F. MIDSUMMER CREATION」は、1万8000人を集め、日本人対決だけでカードが組まれた。
セミファイナルで高田VS船木、メインイベントで藤原VS前田という2つの世代闘争が実現した。セミは20歳の船木の掌底打ち(掌打)に27歳の高田がグロッギー状態になり、あわやKO負けというフラフラになりながら、最後はキャメルクラッチ(ラクダ固め)で薄氷の勝利。メインは30歳の前田が40歳の藤原にキックでTKO勝ちした。
そして、新生UWFは、5月4日の大阪球場に続いて、ついに東京ドームに進出。UWF戦士が“日本代表”として、オランダ軍団らと格闘技戦を繰り広げる。=敬称略、つづく=
◆「U.W.F. FIGHTING SQUARE HAKATA」(1989年7月24日・博多スターレーン)
▽30分1本勝負
△鈴木みのる=1勝3敗1分け=(時間切れ)マック・ローシュ=1勝2敗1分け=△
▽30分1本勝負
〇船木優治=1勝3敗=(9分4秒、レフェリーストップ)中野龍雄=4勝6敗=●
▽45分1本勝負
〇高田延彦=6勝5敗=(10分43秒、アキレス腱固め)宮戸成夫=5勝5敗1分け=●
▽45分1本勝負
〇前田日明=12勝1敗=(10分42秒、逆片エビ固め)安生洋二=5勝6敗1分け=●
▽60分1本勝負
〇藤原喜明=4勝=(29分5秒、TKO)山崎一夫=7勝6敗=●
◆「U.W.F. MIDSUMMER CREATION」(1989年8月13日・横浜アリーナ)
▽30分1本勝負
〇宮戸成夫=6勝5敗1分け=(9分7秒、TKO)田村潔司=2敗=●
▽30分1本勝負
〇中野龍雄=5勝6敗=(7分35秒、逆片エビ固め)鈴木みのる=1勝4敗1分け=●
▽45分1本勝負
〇山崎一夫=8勝6敗=(13分35秒、膝十字固め)安生洋二=5勝7敗1分け=●
▽45分1本勝負
〇高田延彦=7勝5敗=(12分0秒、ラクダ固め)船木優治=1勝4敗=●
▽60分1本勝負
〇前田日明=13勝1敗=(18分15秒、TKO)藤原喜明=4勝1敗=●
◆「U.W.F. FIGHTING BASE NAGANO」(1989年9月7日、長野市運動公園総合体育館)
〇宮戸成夫=7勝5敗1分け=(5分40秒、チキンウイングアームロック)田村潔司=3敗=●
〇山崎一夫=9勝6敗=(11分9秒、KO)鈴木みのる=1勝5敗1分け=●
〇高田延彦=8勝5敗=(8分55秒、裸絞め)安生洋二=5勝8敗1分け=●
〇前田日明=14勝1敗=(6分49秒、チキンウイングフェースロック)ジョニー・バレット=2敗=●
〇藤原喜明=5勝1敗=(14分15秒、ヒールホールド)船木誠勝=1勝5敗=●
◆「U.W.F. FORCE」(1989年9月30日・後楽園ホール)
〇安生洋二=6勝8敗1分け=(8分34秒、膝固め)田村潔司=4敗=●
〇藤原喜明=6勝1敗=(6分57秒、KO)ノーマン・スマイリー=3勝5敗=●
〇高田延彦=9勝5敗=(10分21秒、腕ひしぎ逆十字固め)中野龍雄=5勝7敗=●
◆「U.W.F. FORCE」(1989年10月1日・後楽園ホール)
〇鈴木みのる=2勝5敗1分け=(10分53秒、腕ひしぎ逆十字固め)ジョニー・バレット=2敗=●
〇山崎一夫=10勝6敗=(11分11秒、裸絞め)バート・ベイル=1勝3敗=●
〇前田日明=15勝1敗=(6分15秒、腕ひしぎ逆十字固め)宮戸成夫=7勝6敗1分け=●