柔道女子70キロ級で昨年の世界選手権銀メダリストの大野陽子(32)=コマツ=が現役を引退したことが29日、明らかになった。全日本女子の増地克之監督は、27日に全日本柔道連盟に強化選手辞退届けが提出されたと説明した。
大野は28歳だった2018年に初めて世界選手権代表に選ばれ、銅メダルを獲得した。東京五輪代表は金メダルに輝いた新井千鶴との争いに敗れ、補欠に回ったが、昨年の世界選手権は2位となった。ただ、増地監督によれば、国際大会に向けた調整の難しさなどから以前から進退を考えていたといい、補欠に入っていた10月の世界選手権を終え、決断した模様だ。
世界選手権団体戦では3度の金メダルに貢献するなど、リーダーシップを発揮した選手でもあった。増地監督は「2018年から全日本女子チームをけん引してくれた一人。ご苦労様と言いたい」とねぎらった。