元世界女王・朝比奈沙羅、初戦で両者反則負け パリ五輪代表争いへ「積んできた経験を無駄にしてしまった」…柔道講道館杯

スポーツ報知
柔道・朝比奈沙羅

◆柔道 講道館杯(29日、千葉ポートアリーナ)

 女子78キロ超級で昨年の世界選手権覇者・朝比奈沙羅(ビッグツリー)が初戦の2回戦で粂田晴乃(了徳寺大職)と両者反則負けに終わり、敗退した。

 ともに技が出ず、3分38秒に消極的な姿勢と判断されて3つ目の指導を受けた。朝比奈は「両者に指導が2つ来た時点でギアを上げないといけない。(審判が)見てくれるだろうという自分の甘えが出た」と悔しさをにじませた。

 朝比奈は9月の右膝の半月板を負傷し、団体戦代表に選ばれていた世界選手権(タシケント)を欠場。本格的に稽古を再開したのは約2週間前。独協医科大学に通う医学生でもあり、勉強との両立で大会前の1日の睡眠時間は3時間ほどだったという。「できる限りのことはした」と必死に調整してきたものの、五輪女王の素根輝(パーク24)、世界選手権3位の冨田若春(コマツ)を追う24年パリ五輪代表選考レースで離される結果となった。

 東京五輪代表を逃し、雪辱を期すパリ五輪での引退を公言している。26歳は「2年間しかないので、今回の結果でこれまで自分が積んできた経験を無駄にしてしまったような感じがある。悔しい気持ちをのみこんで、真摯(しんし)に柔道に向き合いたい」と懸命に前を向いた。

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