三遊亭円楽さんを偲ぶ会で盟友と弟子が思い出語り合う「円楽一門会は必ず円楽も円生も継がせます」

スポーツ報知
「五代目円楽一門会~秋の一門祭り~」六代目を偲ぶ会の座談を行った(左から)三遊亭竜楽、三遊亭楽生、三遊亭鳳楽、三遊亭好楽、三遊亭円橘

 9月30日に肺がんで亡くなった落語家の6代目三遊亭円楽さん(享年72)をしのぶ落語会が28日、東京・半蔵門の国立演芸場で行われた。

 5代目、6代目とも最後の高座となった国立演芸場。毎年恒例となっている「五代目円楽一門会~秋の一門祭り~」(30日まで)の初日のこの日は当初「六代目を囲む会」で円楽さんは“顔付け”されていたが、急逝で「六代目を偲(しの)ぶ会」に。出演予定だった仲入り前に座談として、円楽さんとともに四天王と呼ばれた三遊亭鳳楽(75)、三遊亭好楽(76)、三遊亭円橘(76)と、総領弟子の三遊亭楽生(45)が出席。司会を弟弟子の三遊亭竜楽(64)が務めた。

 開口一番は円楽さんの10番弟子で身の回りの世話をしていた前座・三遊亭楽太(20)。「最後の弟子でございます」と話すと、入門時にすき焼き、しゃぶしゃぶなどをごちそうになったエピソードを披露し、円楽さんの形態模写や声色をまねた。出演者はマクラで円楽さんとの思い出を語った。

 座談では、鳳楽が「楽ちゃんとは2人で修業した思い出があります」。下戸だった5代目円楽さんからお酒を捨てるように命じられたが、穴に埋め、後で2人で掘り起こして飲んだ逸話を語ると、円橘は場内で流された円楽さんの「浜野矩随(のりゆき)」の音声を聞き「6代目はこんなにうまかったんだと、真から思いました」と話した。

 トリは好楽で「胡椒(こしょう)の悔やみ」。笑って送り出したが、終演後は「『兄さん相変わらずヘタだね』と言っているような気がします。あいつは厳しいから。あの辺で見ていると思う」としんみり。楽生は「師匠の遺志を継いで、6代目の一門として一人でも多く世に出ていけるように頑張ってまいりたい」と決意を語った。

 円楽さんが襲名を熱望していた円生の名跡については好楽が「五代目円楽一門会は必ず円楽も円生も継がせます。守って後輩に継がせるのが役目です」とキッパリ。来年2月には両国寄席で円楽さんの追悼を行うことと、円楽さんが始めた墨田区の木母寺での三遊亭円朝建立の三遊塚追善供養とイベントも継続し、来年4月に行うことを発表した。

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