◆秋季高校野球関東大会準々決勝 山梨学院9―1山村学園=8回コールド=(25日・レジデンシャルスタジアム大宮)
山梨学院(山梨1位)が山村学園(埼玉3位)を9―1(8回コールド)で下し、準優勝の昨年に続くベスト4に進出。来春のセンバツ出場を大きく引き寄せた。
先発の右腕・林謙吾(2年)が投打で大活躍を見せた。投げては得意のカットボールを織り交ぜた投球で7回2/3を4安打4奪三振。打っては2回に二塁打で先制点をものにし、6回には右前安打で1点を追加した。
吉田洸二監督(53)は「今日は林デーだったかな」とニヤリ。林が勝利への流れをつくり、7回には6番・大森燦(2年)が走者一掃の2塁打で3点を追加、8回には4番・高橋海翔(2年)の3ランで勝負を決定づけた。
東京都出身の林は、駿台学園中時代はエースだった。だが、高校入学後は右の肘や肩を痛め、一時内野手に転向。今秋までレギュラー経験もなかった。甲子園に出場した同期たちに追いつこうと、春からはウェートトレーニングで下半身と背中の筋力のアップに取り組んだ。129キロだった球速は139キロにまでアップ。179センチ、78キロの体は、見違えるほどパワフルになった。初のレギュラー入りを果たした新チームでは、左腕・星野泰輝(2年)との継投で、県優勝に導いた。
いよいよセンバツ出場が現実的になって来たが、林は「目の前の試合だけをしっかり全力で戦うことを意識したい」。今は、29日の準決勝・健大高崎(群馬1位)戦に意識を集中させている。(甲斐 毅彦)