高校サッカー静岡県大会決勝トーナメント30日開幕、第4シード・袋井は「全員攻撃、全員守備」

スポーツ報知
袋井を統率するDF中西主将

 全国高校サッカー選手権静岡県大会決勝トーナメント(T)の組み合わせ抽選会が24日、静岡市内で行われた。16チームが参加して30日に開幕し、11月12日にエコパスタジアムで決勝戦が行われる。1次Tを勝ち抜いた第4シードの袋井は、30日の1回戦で藤枝明誠(プリンス)と対戦。元気いっぱいのFW沢田崇雄(3年)を先頭に「全員サッカー」で上位を目指す。

 袋井の決勝T進出は8年連続。3年前には藤枝明誠をPK戦で倒して8強入りしているが、昨年は0―3で黒星。2年連続の対戦が決まり、斎藤通也監督(44)は「19年のことを選手に話して気持ちを高めたい。チャレンジャーとして一丸で戦います」と話した。

 夏から秋にかけて、チームは大きく成長した。5月の総体予選は西部大会で磐田南と浜松西に敗れ、県大会まで進めなかった。「落ち込みました」とFW沢田崇。センターバックの中西龍生主将(3年)も「気持ちの緩みがあった」と振り返る。

 その後は日々の練習に集中して取り組んだ。全員がボールを追い、相手よりも早くこぼれ球を拾う。奪われたら守備に意識を切り替える。「全員攻撃、全員守備です」と中西主将。県ユースAリーグで強敵を相手にもまれた経験も生きた。決勝T進出を懸けた22日の4回戦では、速い出足で浜松湖東を圧倒。2―1で競り勝ち、手応えをつかんだ指揮官も「ディス・イズ・袋井です」と目を細めた。

 攻撃を引っ張るのは背番号9の沢田崇だ。身長165センチと小柄ながら、味方のスルーパスに鋭く反応し、低く速いドリブルで攻め込んでチャンスをつくる。湖東戦では早い時間帯に先制点を奪って仲間を勢いづけ、「縦へ積極的に仕掛けることを心掛けました」と全速力で走り回った。

 明誠は今夏の県総体準V校だが、「袋井スタイル」を変えずに貫く。「点を取ってベスト8へいきたい」とエースFWは気合を入れた。夏の西部予選敗退からの下克上でスタジアムを沸かせる。(里見 祐司)

 

 〇…1回戦の注目カードは静岡学園と東海大静岡翔洋の対決だ。静学は98回大会の王者で、翔洋も東海大一時代に全国制覇を果たしている。プレミアリーグで戦う静学の川口修監督(49)は「初戦は難しいゲームになる」と警戒の表情。一方の翔洋・太田恒治監督(49)は「うちは1次トーナメントから試合してきているので流れがある。楽しみです。守ろうとして守れる相手じゃない」と真っ向勝負を宣言した。

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