◆秋季東京大会3回戦 国士舘8―6岩倉(23日・都営駒沢)
国士舘がともに11安打の打撃戦を制した。1点リードされた5回2死一、三塁から4番・中島主税外野手(2年)が左越えに逆転2点適時二塁打。7回には石橋駿平外野手(2年)の右越えランニングホームランなど4点を加点した。8回に2番手の鈴木琉夏投手(2年)がつかまり1点差まで詰め寄られたが、小刻みな継投で逃げ切った。
楽勝ムードから一転、終盤は僅差となった国士舘の箕野豪監督(45)は試合後、「最後は苦しかった。粘り強いチームだとはわかっていましたが…」と息をついた。先発の新里塁(2年)が4回2失点と試合を作り、不振だった主砲の逆転打。終盤に加点と理想的な展開だったが、まさかの猛反撃に遭った。
それでも、攻撃では盗塁など積極的な走塁を絡めて8得点。4強入りした夏の西東京大会でもレギュラーだった中島は「今年は打っていくしかないと思っている」。前チームの投手陣は146キロ右腕の小笠原天汰ら3年生中心。公式戦の経験が不足している投手力を打線がカバーする意識が強い。
国士舘が16人、岩倉が14人出場の総力戦に勝ち、優勝した19年以来3年ぶりの準々決勝進出。指揮官も「みんなまとまっているし楽しみ」というチームで頂点を目指す。(雑誌『報知高校野球』取材班)