広島の新井貴浩新監督(45)が15日、背番号25をサプライズ発表した。
突然の“乱入”だった。マツダスタジアムでの新ユニホームの発表会見で、九里、森下らが写真撮影している時だった。会見場の扉が開き、現れたのはユニホーム姿の新井監督。あっけにとられる4選手の真ん中に平然と陣取ると「頑張ろうね」と満面の笑み。報道陣に向けて「背番号は球団に任せてるので聞かないで」と言いつつも、そのユニホームには堂々と「25」が。全員が驚く約3分間の“新井劇場”。その反応に満足すると、さっそうと会見場を後にした。
12日の就任会見で「球団に『15番を下さい』と言ったが、(球団から)『本人(黒田博樹氏)に言ってくれ』と。私は怖くて言えない」と“新井節”で未定を強調していた。そのときから、“仕掛け人”の鈴木球団本部長とこの日の“ドッキリ”が計画されていたようだ。
この後に球団から背番号25が正式に発表された。現役時代の背番号で指揮を執るのは、広島では、山本浩二氏の第2次政権(01~05年)の「8」以来。改めて取材に応じた新井監督は「(背番号25は)自分がというより、ファンが喜んでくれたら」と明かした。
ユニホームは14年ぶりに刷新。ホーム用の腰に「赤い繋吹(しぶき)のライン」が入り、ビジター用のロゴと背番号は赤色に。「色味が濃くなってカッコいい。まだ始まっていないけど、やっぱりユニホームを着るとグッと引き締まるね」と新指揮官。愛着ある番号を背にチームの再建に挑む。