【高校野球】クラークが秋連覇、来春のセンバツ出場確実に

スポーツ報知
秋全道連覇を果たしマウンド上で喜びを爆発させるクラークナイン(カメラ・堀内 啓太)

◆秋季高校野球全道大会▽決勝 クラーク3-1北海(12日・札幌円山)

 決勝が行われ、昨秋覇者のクラークが3―1で北海に勝利した。2年連続2度目の優勝を飾り、来春のセンバツ出場を確実にした。北北海道勢が秋の全道大会を連覇するのは初めて。7回に先制を許すも、8回に5番・中村光琉一塁手(2年)が中前適時打を放ち同点。延長10回に相手の失策で決勝点を奪った。投げてはエース・新岡歩輝(2年)が10回1失点、今大会4試合連続完投勝利を飾った。

 相手ベンチに一礼後、クラーク・新岡は昨秋の優勝メンバーらが見守るスタンドに向かって何度も拳を突き上げた。「3年生が打撃投手をしてくれた。感謝をしたかったので、優勝できて良かった」。昨年は遊撃手、今年は投手兼主将として連覇の立役者となった背番号1。ほっと胸をなで下ろし、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 相手エースに浴びた一発が右腕の目を覚ました。7回。先頭の北海・熊谷にソロ本塁打を浴び、空知地区予選初戦から7試合目の登板で初の自責点を記録したが「楽な気持ちになれた。逆に良かったのかも」。ギアを入れ替えると、以降を無失点に抑えて逆転劇を演出。延長10回139球を1人で投げ抜いた。

 「それはもう何でもできた。自転車を乗るのも早くて、補助輪を使ったことがない」と父・真吾さん(44)。幼い頃から運動能力は飛び抜けていて、佐々木啓司監督(66)も絶賛する野球センスの持ち主だ。最速は130キロ台後半ながら、スリークオーター、サイド、アンダーの投法から8種類の球種を操り、打者を翻弄(ほんろう)。巧みな投球術を武器に、全道では中継ぎ陣に一度もマウンドを譲らなかった。

 新チーム発足後、初めての練習試合で北海と対戦した。後に全道の頂点を争う相手に連敗を喫し「個人の力は無い。束になる必要があると感じた」と新岡。定期的に行うミーティングでは主将が「決して強くない」と仲間に呼びかけ、挑戦者の気持ちを再認識。私立の難敵を撃破するごとに力を付け、頂点まで駆け上がった。

 自身10度目の秋全道制覇となった佐々木監督は「もう1回甲子園に行って1勝しようと話していた。守りはしっかりしてきたので、打撃を強化していきたい」。次なる目標は全国初勝利。昨秋、今春初戦敗退に終わった明治神宮、甲子園の大舞台でクラークの名をとどろかせてみせる。(島山 知房)

 〇・・・北海は2年ぶりの秋全道Vにあと一歩届かなかった。7回にエース・熊谷陽輝(2年)が左翼席へ先制ソロを放ったが、初戦から4試合ノーエラーだった鉄壁の守備陣が痛恨の2失策。終盤の綻びが全て失点につながり、ナインは泣き崩れた。右手人さし指のまめの違和感を押して159球を投げきった最速143キロ右腕は「自信のある直球を打たれた。力不足、悔しい」と必死に言葉を絞り出した。

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